ビジネスに特化したPC教育を早く新人に行うべき理由とは?
「新入社員のPCスキルが低い」
最近よく聞く新人の傾向です。2010年以降スマホの普及が進み、タッチパネルに慣れた近年の大学生や新社会人に、PC操作が苦手な人が増えたといわれます。
IT技術の進展により、将来的にはPCのあり方が変わるといわれています。しかし現在、「PCを使わずに済む仕事はない」といっても過言ではありません。この状況はまだまだ当面の間は続くと思われます。
スマホ世代と呼ばれる新人と実社会とのギャップ、どう埋めましょうか。
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PCスキルは早めの手当を
新人に対して早期戦力化を期待する企業は、当然早くPC操作に慣れてほしいと望んでいます。が、近年の人手不足、働き方改革、プレイングマネージャー化などを背景に、新人へのPC指導もコストとして大きな負担になります。入社に際してIT知識やPCスキルの優劣を採用基準条件にしていない企業にとっても、PCスキルのある新人は歓迎すべき資源といって良いでしょう。
多くの企業では入社後に自社の職種に応じて必要なPC研修を行いますが、ただでさえ覚えることが山積している新人にとっては精神的な重荷になりかねません。できれば入社前、内定後、あるいは時間がたっぷりある在学中に身につけておくのが賢明です。遅くなればなるほど、習得にかける時間が少なくなってしまいます。
ビジネスに特化したPCスキルを
スマホが利便性・操作性に優れているのは、個人が使うための機器だからです。
一方PCは膨大な情報の高速処理によって、多くの研究開発分野・クリエイティブ制作・検査比較・維持管理など、決まった用途のための複雑な資料や記録を作るための機器です。多様な使い方ができる情報機器であるため、多少操作が複雑です。
どんな職種を目指すかによって、必要とされるPCスキルの内容・レベルは変わります。パソコン入門スキルは専門スクールに通えば身につけることができますが、時間的にも経済的にもハードルが高くなってしまいます。実際の職場で使うPCスキルは、ビジネスシーンの実戦で役立つスキルです。専門職以外なら格段に速いスピードや難しい操作は必要ありませんが、ビジネスを意識した勉強が望ましいでしょう。必要なポイントを絞って効率的に学びましょう。
業種によって多少異なりますが、一般企業のビジネスシーンで習得が必要なソフトとその目的、および習得目標の目安は以下の通りです。
Word:書式設定、表・画像の挿入などにより見栄えのする整った文書を作成および編集できる程度
Excel:図表やグラフの作成、関数計算、数値データの整理ができる程度
PowerPoint:プレゼンの準備・資料作成~プレゼン本番スライドの制作ができる程度
ウェブブラウザ:検索、調査のために駆使できる程度
便利なPCを使いこなそう
PCが苦手な新人が増えている中、習熟している新人は重宝される人材かも知れません。
しかし企業としては新入社員のPC基本スキルを平準化して、総体的に事務処理の効率化アップを目指しています。PCスキルの優劣が新入社員の過剰なストレスにならないように、苦手な人には手厚いフォローの必要があります。
PCは慣れれば誰にでも使える便利な道具に過ぎません。苦手感を捨ててトライしやすい環境、追われずに慣れてもらえる時間的猶予などを準備しましょう。