研修を語る
2024/05/21更新
(新入社員・新社会人向け)ビジネス文書研修を語る
このページでは、私新人Gが受講したビジネス文書研修について、同期のAとTとともに
ライターの銀子さんに研修の感想や気づいたことを話して、アドバイスを頂いた対談の様子をまとめています。
是非、最後までお読みください。
◆対談者
銀子(70代古稀ライター)以下:銀子
小林(WEB制作責任者)以下:小林
新人A:
新人G:
新人T:
【気づき】
文書の主体は相手にある
新人T:
ビジネス文書研修で学んだことは、社会人になると文章を書くということは目的ではなく手段になるということです。私自身は文学部出身で大学では文章はたくさん書いてきたのですが、あくまでも書きたいことを書きたいように書く、自分主体のものでした。
しかし社会人になるとメール・社内文書など1つとっても、相手に伝えるという明確な目的があります。その目的を達成するための最短ルートとして、ビジネス文書という型が存在しているということは、ハッと気づきを得たことでした。
小林:
学生と社会人の作る文書の違いは、相手主体であることだと思います。学生時代はレポートとか小論文は、自分の主張したいことを自分のために書きます。でも社会人になると、文書は相手に何かを伝えること、動かすことが中心になります。 相手が読みやすいか、相手が次の行動を理解しやすいか、相手の欲する情報をわかりやすく伝えられるか。そんな風に相手が中心になるということが一番の違いですね。
【重要ポイント】
伝わらなければ意味がない
銀子:
小林さんがおっしゃったように、相手に通じる、相手に届くということは大事だと思います。Aさんには届くけどBさんには届かないじゃ困るわけですから。ビジネスですから、人が変わっても、例えば課長が読んでも部長が読んでもわかる、ということが大事だとは思いますね。
小林:
銀子さんがおっしゃったこともその通りですね。あと、例えばうちの社長がよく言うんですが、自分の部署でほかの社員の人にこうしてほしいということを朝礼やメールで流してもほとんどスルーされてしまうんですよね。だから社長は少なくとも3回はリアクションするようにと言います。朝礼で発表、メール、所属長に電話など、本気でやりたければそこまでしないと伝わりません。
伝えたら「もう伝えたでしょ、やらないほうが悪い」というのではなくて、どんな人でも「知らなかったと言わせない」状況を作り出すことが必要です。3回も言ったのに聞いてなかったんですか、という状況だったら相手が悪いじゃないですか。だから1回だけ伝えて、伝わってなかったらそれは自分が悪いです。ビジネスにおいて文書は、相手に伝わらなければ意味がないということですね。
あと、コミュニケーションって受け取る人によって受け取り方が違うんですよ。自分が言ったことがそのまま伝わるとは限らない。言い方を変える必要性がある。
銀子さんは部長でも課長でも伝わるようにとおっしゃっていたんですが、それも重要ですが個別にアプローチしていく必要もあるのではないかと思います。全体の核となるメッセージは一緒でも、相手に伝えるための工夫をしていかないといけないと思います。
銀子:
あぁ、本当にそうですね。メッセージを送って届かないなんて、読まずに食べてしまう「山羊さんゆうびん」みたいですね。
【伝えるためのポイント】
良い文書には気持ちが乗る
新人G:
ビジネス文書研修を受けて、相手目線がまだまだ足りていなかったことに気づかされました。先ほどまでのお話で、伝わることが目的というお話がありましたが、行動を起こしてもらうこともまた、目的の1つだと思いました。
学生時代にも、「わかりやすさ、簡潔さ」を意識してきたつもりではあったのですが、不十分だったと気づきました。学生時代に書いていた文書といえばレポートですが、担当教授に提出すれば相手に読んでもらう努力をこちらがする必要はありませんでした。しかし社会人では、相手が読まない選択をすることも当然あります。そうなったときに読んでもらう、行動を起こしてもらう、とつなげるためには「相手目線」が一番重要なキーワードになると感じました。
銀子:
フリーのころには企画書を出していました。そういう時は、自分の案を採用してもらいたいと思ったら、かっちりとした内容を書く場面ではありますが、どこかにサプライズとかストーリーが入っていて「おっ、これは読んでみようかな」と思わせるところがあった方がいいと思うんです。なかなか難しいのですが。
今は相手や目的がはっきりしている企画書とは違って、不特定多数の人に向けた記事を書いています。それでもやっぱり読み終わったときに、1つは「へ~」と思うことがあったほうがいいと思いながら書いています。
ビジネス文書ってひな型通りに作ればいいかというと、そうとも限らない。インソースらしさ、担当者らしさがあったらいいかなと思っています。
小林:
ビジネス文書は型にはめて書いていくけど、それでも個性や人間性が出ます。見出しのつけ方、表現の丁寧さ、要約の仕方、インデントのそろえ方などに人間性が出ます。
不特定多数の人向けの読み物は難しいですよね。相手が無限にいますから。ぼくはもう割り切って、自分が面白いと思ったものを出しています。最低限のターゲットは意識するけど、面白いと思ったこと、自分が伝えたいと思っていることを書いてしまいます。
不思議なもので文章って気持ちが乗るんですよ。気持ちが乗っていないと人に伝わる文章にはなりませんね。
【応用】
いつでも正解の型はない
新人A:
研修を通じて相手の立場になって書くことが何より大切だと学びました。研修で、社内ビジネスメールを各グループで発表して、1番良い文書を決めるというワークをしました。私たちのグループは一番丁寧で、感謝の言葉が沢山入れられた文書がよいのではないかと思いました。
でも発表してみると、量が多すぎて読む側のためにならない、とのフィードバックを頂きました。その時にビジネス文書を書く上で大切なことは、簡潔であること、誰が見てもわかること、受け取り手の認識がずれないことだというのを学びました。それに加えて送る相手の状況を考えて、バランスをどうとるのかも考えていく必要があると感じました。
小林:
TPOを守るということですね。ビジネス文書には型がありますが、こういう風に書いておけば間違いない、ということはありません。一回一回送る相手とか状況を見て工夫しなければいけません。そういった工夫に熱意や丁寧さが表れるのだと思います。
銀子:
ほんとにそう思います。私はビジネス文書を毎日書いていないのでピンときづらいんですけれども、それでもすべての場面に通じることだと思いました。でもなかなか忘れがちで、自分の言いたいことばかり言ってしまったり、相手の立場を考えてないこともあるかなと、勉強になりました。
【編集後記】
座談会に出席して
このページは座談会に出席したGがまとめました。
対談を前に新人3人ともビジネス文書研修を受講して、「相手視点」というキーワードでそれぞれが新しい学びを得ました。そして今回、同期とともに銀子さんと小林さんと対談させていただいて、改めて「相手視点」について考えを深めることができました。
今回の対談で学んだことを活かして、「誰に・何を伝えたいのか、どんな風に伝えるか」ということを考えながら文書を作って参ります。また、文書作成において大切なことは、その他のさまざまな場面に通ずることだと感じました。日々意識して、いつも「相手目線」考えられるよう、精進していきたいと思います。
【総括】
WEB制作責任者 小林より
小林です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。この座談会は私が企画しました。
新入社員3名が、自分と違う年齢、立場の人間と話をすることで、視野、視座を高めたり、また話の内容を受け止め、咀嚼し、自分なりのアウトプットを出すことが、今後、仕事をしていく上の基礎として活きるのではというねらいで行いましたが、一定の効果があったのではと自負しています。
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