■事前課題とワーク、講師の動き方の3つが研修成功のポイントです
前回「事前課題の有効性」についてお話をさせていただきましたが、研修の成功は、事前課題に加え、充実したワークと、講師の動きが非常に重要です。
最近も、これらの要素が研修に大きな効果をもたらした事例がございました。あるお客さま先で実施させていただいたコーチング研修が大変盛り上がり、終了後も受講者さまから質問が途絶えず、ご担当者さまからも高い評価を頂戴したのです(ありがとうございます!)。
この事例から、研修を成功させる3つの要素をあらためて詳しくみてみますと、次のようになります。
■事前課題を基に、研修内容を受講者の悩みに即したものに変更
今回の研修では、コーチングの前段でティーチングの内容を、当初の予定よりも深く掘り下げてお伝えいたしました。
その背景として、事前課題で挙がった悩みで、【指示出し・進捗管理・ホウレンソウ】など、ティーチングスキルに根ざした課題が多く挙がったことがありました。
もちろん、テキストにもあらかじめティーチングの内容を入れておりましたが、事前課題を踏まえた講師打ち合わせの段階で、ティーチングのボリュームをさらに厚くすることを検討、当日は、テキストに加えてオリジナルのティーチングパートを増強しました。
■2日間研修の宿題として、ケーススタディ課題を考え、悩みを解決
ケーススタディ題材を、受講者が抱える悩みから抽出した内容にするのも非常に効果的です。
今回は2日間研修だったのですが、講師が1日目終了時に、「宿題」としてケーススタディの場面設定をしてくるように受講者さまへ伝え、それを翌日の研修で実施しました。
現実に職場で発生している課題をワークの題材として使うことで、研修で学んだ内容と実務がより深くリンクし、受講者さまのお悩みを少し解消することができました。同時に、「この研修を受けて良かった」と思っていただけたことは、研修ご担当さまにとっても、安堵される要素になったと感じております。
■内容変更やアドリブに臨機応変に対応できる講師が活躍
研修をより活性化するのが、講師の受講生への関わり方(動き)です。
今回も、事前課題の回答内容によって話す内容を変更したり、研修当日に出てきたケーススタディをうまく活用したりといった、状況に応じたきめ細かな対応をさせていただきました。また、グループワークの際に出てきた生のご意見をつぶさに拾い出し、すぐに全体に共有し、疑問にお答えさせていただいたのですが、このような事柄を通じて、受講者さまが本当に学びたいと思っているをお伝えする事ができ、それが高いご評価につながったと思います。
これらは、講師の機転が功を奏したものです。研修の際には決まった事だけでなく、受講者のレベル・場の雰囲気などに応じて柔軟に対応できる講師の存在が大変重要になるといえます。
皆さまも研修を運営される際には、ぜひこの3つのポイントを重視されてみてはいかがでしょうか。
◇◆PDCAにこだわるインソースの研修の特徴はコチラ◆◇