内部監査による企業不正対応活動のあり方

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内部監査による企業不正対応活動のあり方

実践重視のプログラムで「わかる」を「できる」に！

No. K241120 99K241120

24/07/19 更新

講義のねらい
研修プログラム
注意事項
スケジュール

受講対象target

内部監査および内部統制部門、監査役、経営管理や経営企画部門の方など、内部監査の高度化や企業の不祥事対応に取り組まれている方々

講義のねらいoutline

企業不正や不祥事が頻繁に報道される中、不正対策として法令遵守などのチェック機能を受け持つ内部監査の機能も重視されますが、その活動は昔ながらの準拠性の監査にとどまりがちです。また、全社的リスクマネジメントを導入した企業では、当然不正リスクも管理の対象に含まれていますが、実際には不正リスクの評価には他のビジネスリスクとは異なる固有の対応が必要となる面もあって十分にできていなかったりします。
また、不正対応の専門業務としては不正調査や公認会計士の会計監査も注目されますが、これらは不正が起きた後の事後対応であって、企業の不正対策としては費用対効果の面からもまずは事前の予防が重要です。因みに会計士等による会計不正の専門書は会計処理が中心で事後の会計監査には役立っても、不正防止に重要な不正の根本原因となった社内のガバナンスのあり方や企業風土などは専門性が異なることもあって扱われていません。
これらはむしろ外部の専門家の手が届きにくいソフトコントロールの領域を含むため、内部監査や監査役監査などの社内の企業監査において対応すべき課題です。特にアシュアランス（保証業務）とコンサルティングを監査領域とする内部監査だからできる不正対応の活動も重要です。
また、一般に混同されやすい不正調査と内部監査をきちんと区別するＩＩＡ（内部監査人協会）の指針では不正リスクの評価手法と共に内部監査における不正監査の手法も規定しています。こうした企業内部の監査活動の特徴を踏まえて企業内監査にふさわしい経営に資する不正リスク対応の監査を理論と実務の両面から解説いたします。

研修プログラム例program

１．企業不正の背後に見られる日本企業のガバナンスと組織風土の問題
　・企業不正のパターンにおける米国と日本の違い
　・日本企業のコーポレートガバナンスをめぐる問題点
　・内部統制が整備された大企業でなぜ不正が起きるのか

２．ハードコントロールとソフトコントロールを含む内部統制と不正との関係
　・不正によって突破された内部統制の確認
　・不正のレッドフラグと言われる職務分離の欠如の問題
　・不正事件の事例から理解するハードコントロールとソフトコントロールの問題
　・内部監査が本領を発揮する不正発覚後の内部統制のレビュー

３．混同されがちな内部監査と不正調査の相違点；実務と理論面からの認識
　・監査と不正調査は似て非なるもの、両社の相違点の正しい理解とその背景
　・監査と不正調査を混同した議論に見える有識者の会計不正の捉え方の事例
　・不正調査の専門家に海外監査を任せた内部監査部門の後悔事例
　・内部監査人が不慣れな不正調査を行う際の注意事項

４．企業内の監査人による不正対応の検討事項と実践手法の紹介
　・定期的な不正リスク評価の考え方と留意点－欧米で推奨される平時のリスク評価
　・通常の内部監査とは異なる不正監査の使命と進め方
　・統制環境の監査　－ソフトコントロールの監査対応

５．外部報告目的とは異なる内部監査ならではの不正対応
　・不正対応としての会計士監査および内部統制報告制度（Ｊ－ＳＯＸ）の限界
　・専門家の得意不得意分野　－公認不正検査士、公認会計士、公認内部監査人、弁護士
　・外部の専門家には手が届かない内部監査ならではの不正対応

６．まとめ：不正対応に関する内部監査の組織内の立ち位置と役割、監査のプロとしての心構え

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