法務部門、監査部門、海外事業部門部門など関連部門のご担当者
トップページ > 公開講座 > 公開講座 テーマ別研修ラインナップ 人事/総務/財務/法務研修 > 日本版司法取引の導入により変わる 企業リスクマネジメントの新潮流とグローバルコンプライアンスの法的実務
法務部門、監査部門、海外事業部門部門など関連部門のご担当者
今年6月から日本版司法取引(合意制度)が導入されます。これは刑事訴訟法の手続に司法取引が一部導入されるものですが、不正会計、贈収賄、金商法違反のみならず不正競争法防止法違反、その他業法違反などが広範囲に適用されることとなり、日本の社会や企業のリスクマネジメント・コンプライアンス対応に大きな変化をもたらすことが予想されます。
企業の皆様からすると、刑事事件になった場合にしか関わりがないと思われがちですが、実はそうでありません。例えば、社内調査における調査拒否や対象者間の利害関係の対立、企業の利害と反する行動を取る役職員の対応など従来のリスクマジメントの法的実務では対応できない場面が生じた場合、これに適切に対応するともに、企業として司法取引を活用することにより、企業価値の毀損をできるだけ回避し、低減するための対応が必要になります。そのためには、社内でコンプライアンス違反が発覚したときから司法取引対応型のクライシス対応フローを定め、従来の実務では対応できない場面への対応も検討しておく必要があると思われます。
近時相次いで発覚している品質偽装事案についても、日本版司法取引の適用対象となる可能性があり、しかもその影響は海外にも及ぶため、グローバルコンプライアンスの視点からの対応が必要となります。
本セミナーでは、制度の概要の説明よりも日本版司法取引導入による企業リスクマネジメントとグローバルコンプライアンスの法的実務がどのように変わるのかに重点を置き、ケーススタディを交えて具体的に解説するとともに、企業の担当者の皆様がどのような対応を行えばよいか、具体的なポイントを解説いたします。
本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。
1.日本版司法取引の導入が企業リスクマネジメントにもたらす影響
(1)日本版司法取引の概要と特色
(2)日本版司法取引の導入が企業リスクマネジメントにもたらす影響と
従来のリスクマネジメントの実務の限界
・司法取引導入後の変化?
~知られざる社会への影響と従来型のリスクマネジメントの法的実務では対応できない場面
(3)日本版司法取引導入とグローバルコンプライアンス
2.ケーススタディで学ぶ司法取引対応としての企業リスクマネジメントとグローバルコンプライアンスの法的実務
(1)不正会計の事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(2)インサイダー取引の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(3)品質偽装の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面~グローバルコンプライアンスの視点も交え
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(4)海外贈収賄の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
3.日本版司法取引時代の新たな企業リスクマネジメントとグローバルコンプライアンスの法的実務
(1)基本的な考え方と整理
・司法取引型クライシス対応の考え方
・グローバルコンプライアンス対応の考え方
(2)司法取引型クライシス対応のフローとチェックポイント
~司法取引型クライシス対応は発覚段階から別フローで対応すべき
(3)司法取引導入後に生じる課題への備え対応
・公表の要否・タイミング
・社内調査の範囲・方法~社内調査拒否への対応など
・企業による司法取引活用の観点から
・企業の意向に反して、司法取引に応じる役職員への対応
・海外の法令に違反するリスクがある場合の留意点
(4)今日から始める平時のリスクマネジメント・コンプライアンス対応
・内部通報制度(国内・グローバル)の機能向上
・クライシス対応のフローの見直しと改訂のポイント
・社内調査の高度化への取り組み(社内リニエンシーの導入も含め)
・司法取引型クライシス対応に必要となる外部専門家の選定のポイント
・司法取引に対応したグローバルコンプライアンス対応
・社内研修などにおける周知のポイント
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渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 シニアパートナー 弁護士 早川 真崇氏
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