督促電話の3つのポイント
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コンプライアンスルールを守る
最近、行き過ぎた督促電話が社会問題化しています。それにより、返済期限を過ぎた債務を返していただくために電話を行うという正当な行為である「督促電話」そのものも"悪物"扱いをされる風潮になっています。そのような世の中の流れからも、特に督促電話を行う際には、必ず法令や社内のコンプライアンスルールを守るということが電話を行う際の大前提となります。
1. 延滞が発生した後、できるだけ早く電話をする
延滞が起こった直後に、どれだけ早く電話を入れるかということが督促電話で一番重要です。
それは、早いタイミングで督促の電話を入れることにより、「返済の期限」に関して、自分の会社が重要視しているという姿勢をお客さまに示すことができるからです。その意味でも、督促電話は、できるだけ延滞が発生した日にかけることが重要です。
2. ルールを守りながらも、なるべく高い頻度で督促をする
まもちろん、法令や社内のコンプライアンスルールに従う必要がありますが、その範囲内で、できるだけ高い頻度で電話を行うことが大切です。電話を頻繁にすることで、こちら側の姿勢や熱意も相手に伝わりますし、お客さまに自分のことも覚えてもらえます。
3.相手にできるだけ好感を持たれるように電話を行う
督促電話では、延滞の事実と返済の督促をお客さまに「事務的」に伝えてしまうことも多いと思いますが、事務的なやりとりなら、メールや郵送物での督促と何ら変わりはありません。
より有効な督促を行うためには、相手の気持ちに訴えかけるような督促の仕方を行う必要があります。
なぜ、相手の気持ちに訴えることが必要かというと、ご返済が遅れている方は、他にも債務を抱えていらっしゃることが多いと思います。そうした"競合相手"がたくさんいる中で、いかに自分の会社に"一番最初に"お金を返していただくかを考えた場合、お客さまに好かれたり、覚えてもらえる、「特別な存在」になることが大切になってきます。
厳しく言うことも有効だと思いますが、「あなたのために返しましょう」とお客さまに思ってもらえるような電話の方が、より相手の返済の意思を高めます。
その方法はいろいろあるとは思いますが、私は、お客さまが本当のことを言っていないと思っても、それを否定せず、お客さまの話に乗りつつ、折をみて、こちら側の知りたいことである「お給料日」や「返済の意志」、「延滞されている事情」などを、お客さまにしっかりと訊ねることが必要です。
事実確認をしっかりと行わなければ、こちら側からお客さまにとっての有効な方法も提示できません。
訊ね方で重要なのは、お客さまのことを知ろうとすることです。前向きな態度や姿勢がお客さまの好感を生みます。