2020/05/20
CS調査(接客応対調査)を活用した、効果的な社員教育の事例
接客応対調査を活用した、体系的な教育計画の推進
Bホテルに対して、接遇のプロである講師が客を装い、実際に宿泊する覆面調査を実施。その結果を受け、明らかになった課題を改善するための教育プログラムを検討・実施し、社員・スタッフ双方のスキルアップを図る。
Step1現状把握及び可視化~接客応対調査実施
現状の接客応対に関する課題を洗い出すために、Bホテルにて接客応対調査を実施。ホテル業界に精通する講師が客を装って実際に1泊し、フロント、館内、ルームサービス、レストランとあらゆる場面の接客応対を評価。
その結果、全体を通した総合評価は半分の得点率にも満たない結果となった。「説明力」「心情理解」といった応用的な項目だけでなく、「表情・目線」「あいさつ」といった基本的な項目も課題が多いことが可視化された。これによって、その後の教育計画立案・推進の動機が明確となり、組織として改善に取り組む意識が醸成された。
Step2講師派遣型研修(スタッフ向け、社員向け)実施
Bホテルの早急な接客応対改善のため、スタッフ向けに「接客応対スキルアップ研修」、社員向けに「指導力強化研修」を実施。異なる立場の対象者それぞれに最適な研修を実施することで、各々が目指すべき姿や具体的に取り組むべき行動が明確になった。また、コミュニケーション不足も職場改善が進まない要因になっていたが、研修内での意見交換を通してお互いの考えを理解し、目標を共有することでさらなる改善推進につながった。
Step3その後の多面的な取り組み
ステップ2の取り組みをBホテルだけで終わらせることなく、A社の研修所で他エリアの受講者を集めて接客応対研修を実施する、新しいCS向上施策やクレドを考えるワークショップを開催するといった、継続的な取り組みが現在も続いている。さらに、CSの枠に捉われず、階層別研修や次世代リーダー研修を実施し、組織全体の体系的な教育を実施している。