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キャリアプラトー

キャリアプラトーとは、「今後のキャリアで現在以上のポストに昇進する可能性が低く、停滞状況にあること」を指します。プラトー(plateau)の意味は、高原・台地を指し、階段の踊り場のような停滞状態のことを比喩する場合もあります。

■キャリアプラトーを引き起こす要因
日本では、1990年代のバブル崩壊以降、リストラや組織変革において管理職のポストが激減したことよりキャリアプラトーが問題視されました。さらに、部下を持たない管理職層(担当課長・担当部長など)や、近年ワークライフバランスの価値観が多様化し、部下を持ちたくないため、あえてプラトーに留まっている人材が増えたことも要因となっています。
また、変革を求める気運が高まっている現代、意に沿わない配置転換によるモチベーション低下などでキャリアプラトーが起きる可能性があります。特に、中年以降、突然実績があった部署を離れ、新しい業務内容でやり直さなければならない時などに、無力感を感じキャリアプラトーに陥るベテラン層が多いとされています。
人生100年時代と言われる長いキャリア人生では、働く意欲を維持する難しさが問題となっています。

■2つのキャリアプラトー
これまでみてきたように、キャリアプラトーは、大きく「昇進に関わる停滞」と「本人の仕事の意欲・キャリアの停滞」の2つに分かれます。

前者の課題は、待遇改善やポスト(職位)を用意することが解決策となるので容易ではありません。現実的には、後者の「本人の仕事への意欲をどれだけ維持できるか」という対策を打つことが、キャリアプラトーの対策となります。

そのような形での具体的なキャリアプラトーを防ぐ取り組みとしては、
①エンゲージメント診断を行い、組織内に存在するキャリアプラトー現象、発生リスクの芽を見つけ出し、対策を打つ
②上司と部下との密度の高いコミュニケーションをとる(キャリアの方向性、こだわり・やりがいなどのキャリアアンカーについてなどをじっくりと話す)
③本人の仕事のこだわり、やりがいを高めるマネジメントを行う(ワークエンゲイジメント、ジョブクラフティング)
④個人で知識、スキルの継続的な成長を図ることを意識、習慣化させる(アンラーニング)
という上記の4つの施策が有効です。

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