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採用マーケティング
採用マーケティングとは、マーケティングの概念を取り入れた採用活動の考え方のことをいいます。働き手の価値観が多様化するなか、採用ターゲットに響く自社の強みは何であるかを改めて考え、それをどういったツールで、どのようにアピールしていくかといった戦略をたてていきます。
一般的に、採用活動におけるターゲットは、以下4つのステップに絞り込まれます。
①潜在層:就職・転職に関わらず自社を認知する
②顕在層:就職・転職先として、自社のWebサイトなどを調べる
③候補者:応募した数社の中から比較・検討する
④採用:内定を受けて社員になる
従来の採用活動は、②の顕在層以降のターゲットから「自社に合う人」を選ぶという視点で行われてきました。しかし、近年は労働人口の減少や求職行動の多様化により採用競争が激化しており、より幅広いターゲットに自社を認知してもらわなければ、優秀な人材の確保が難しい時代になっています。
そこで、採用マーケティングでは①の潜在層を「見込み顧客」と設定し、自社の優位性を訴求していきます。Webメディアや紙媒体、リアルのイベントなどあらゆる手法を使い、「自分のニーズが実現できる企業」であるとアピールしていきます。これにより、潜在層を自社の「ファン」にすることができれば、「選ばれる企業」になる確率が高まります。
また、自社のファンになった人材を採用することで、入社後もモチベーションが維持されやすくなるため、組織への定着率向上も見込めます。離職率が下がることで、長期的には採用にかかるコストが大きく削減されるのも、採用マーケティングのメリットです。
採用マーケティングを成功させるためには、自社の魅力を多面的に分析したうえで、ターゲットに対していかに自社を選ばせるかという戦略づくりが最も重要です。さらにその戦略を実行していくなかで、常にPDCAを回し、改善点や問題点はないかと考えていきます。また、無事採用できた後にも、組織の一員として定着させるオンボーディングの施策に取り組むことも、忘れてはなりません。