「教えてばかり」になっていませんか?~新人にやりがいを感じさせ離職を防ぐ、OJTのコツ
教える・教えられる関係は一方通行ではない
「後輩、新人から教わることも多い。初心を忘れていたことに気づかされた。」
これは、インソースの人気研修「OJT研修」の受講者アンケートに記載されていた言葉です。
OJT担当者は、自分が経験した仕事の内容を新人・後輩に伝え、指導するのが役目だと考えがちです。それも間違いではありませんが、教える・教えられる関係は、一方通行で固定されることが望ましいわけではありません。OJT担当者には、新人から教えてもらうという心構えも大切なのです。
仲間意識・貢献感を醸成する~離職防止に役立つ4つの観点
若手世代のやる気を引き出す要素
時代とともに働き方や価値観は変化しています。一昔前と比べ、「自身にとってのステップアップ」や「活躍できる環境を求めて」の転職は、もはや全く珍しいことではなくなりました。
このような中でも新人にやる気ややりがいをもって仕事に携わってもらうために重視すべき要素として、「社会性」「関係性」「自主性」「成長性」の4つを挙げることができます。
- 社会性:自分の仕事が社会に貢献していると感じられるか
- 関係性:助け合い認め合える仲間だと思えるか
- 自主性:自らの意思をもって自分の行動を選択できるか
- 成長性:成長を実感し自己効力感が得らえるか
新人に「活躍の機会」を持たせるためのコミュニケーション
OJT担当者がつき、細やかにコミュニケーションを取っていても、新人が「教わる側」に徹していると、仕事を通じて職場や社会に貢献できていると感じたり、上司・先輩と助け合い認め合う仲間だと実感したりする機会は少なくなります。これが続くと、「自分は上司や先輩に受け入れてもらえているだろうか...」「単純な仕事ばかりで成長できている気がしない...」と不安になってしまいます。
新人であっても、上司や先輩よりも得意なことや、詳しい知識を持つ分野が必ずあるものです。仕事を覚えたてだからこそ出てくる素朴な疑問や柔軟な発想をもとに業務フローの改善案を出してもらったり、得意なデジタルツールの使い方を上司・先輩にレクチャーしてもらったりすれば、新人に活躍の機会を持たせることができます。
若手世代を前向きに動かす「感謝のサイクル」
新人が活躍したときには、すぐに「ありがとう」と感謝の言葉を投げかけましょう。タイムリーに声をかけることで、新人は「このメンバーに貢献できた」「価値ある仕事をすることができた」と素直に感じることができます。
所属している組織でやりがい(社会的意義)や居心地の良さ(関係性)を提供できる組織であれば、離職する可能性を抑えることができます。まずはどんな仕事であれチャレンジさせて「感謝の言葉」をかけ、自己効力感を持たせることが、次の仕事に前向きに取り組むきっかけとなります。これが、好循環の源です。
OJT研修~部下・後輩指導の基本スキルを習得する(2025年版)
インソースのOJT研修は、毎年最新の内容を取り入れています。2025年版では、「離職を組織全体で防ぐ」「部下・後輩から教えてもらうという心構えも大切」といった視点を追加し、人手不足の中で新人の早期活躍を後押しします。ケーススタディでは、「OAスキルに詳しい新人から、自分が知らない内容について質問をされた場合の対応を考える」ケースを実践します。教え学び合う態度を含めた、OJT担当者に必要なスキルを学びます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 指導を行う社員に、OJTの手法を学んでもらいたい
- 新人の受け入れが久しぶりで、育成ノウハウを持っている人が社内にいない
- 計画的な指導ができておらず、人材が思ったように育たない
本研修の目標
- 育成計画を立てて「何を」「いつまでに」「誰が」「どうやって教えるか」を明確にする
- 指示の仕方、ホウ・レン・ソウ、ほめる・叱るなど指導の基本をおさえる
- 具体的なケーススタディで、学んだ内容を自分自身に落とし込む
セットでおすすめの研修・サービス
1年間でメンター制度を導入から定着まで進めるプラン
育成の風土づくり、メンティとのミスマッチを防ぐアセスメント、メンターのスキル強化研修など、多方面から支援いたします。「組織全体として、メンティの成長を支援する風土が醸成されていない」「メンターがメンティのことを理解する姿勢を見せられていないため、信頼関係を構築できていない」といったお悩みをお持ちのお客様におすすめです。
一人ひとりの特性と組織全体の傾向を「見える化」giraffeアセスメント
giraffe(ジラフ)は、組織分析アセスメントツールです。設問に回答いただくことで一人ひとりの特性や個性を見える化します。giraffeをお使いいただくことで、社内で活躍する社員の分析、集合体としての組織の分析、自組織にとって今後必要となる人材像・人物像の分析ができます。