不用意な発言を防ぐ!管理職に求められる品格あるコミュニケーションとは
不用意な発言が組織や個人にダメージを与える
「これまで、違和感を抱いてこなかった」「特に指摘されることもなかった」という意識の中で、つい、うっかり不適切な発言をしてしまい組織に大ダメージを与えるような事例が発生しています。
明らかにハラスメントに該当する発言は、注意している方も多いかもしれませんが、以前はそれほど問題にならなかったような発言が問題になるケースが増えてきています。特に管理職は、多様なメンバーをマネジメントするうえで、表現の仕方に細心の注意を払う必要があります。
発言する前に注意すべき4つの観点
1.ジェンダーやLGBTQ+に関する差別
性別による役割を押し付けるような表現は、「あるべき姿」を一面的に表現したとみなされてしまうことがあります。「本当にこれは、男性/女性/父親/母親...のみに当てはまる話なのか?」と考えることが大切です。
<NG発言例>
- 「今年の新人女性は男性よりも優秀だね」
- 「男だけど、育児休業取るのね?」
- 「うちの部署にもLGBTっているのかなぁ」
2.国籍・人種・文化的背景に関する差別
グローバル化の急速な進行に伴い、外国人労働者が増加しレイシャルハラスメントへの対応が、組織の重要な課題となっています。
「自分の部署に、今外国籍の人がいないから大丈夫」と思わず、今後グローバル化が進行していく中で、必ず意識すべきこととして管理職は認識する必要があります。
※レイシャルハラスメントとは:人種や民族、国籍を理由に苦痛を与える発言・行動
<NG発言例>
- 「外国人だから、わからないか」
- 「Aさんは○○人だから、時間にルーズだ」
3.障がいや能力差に関する差別
障がい者が働く機会を得て、ともに生活できる社会の実現をめざし、民間企業に対して障がい者の雇用が義務づけられています。雇用した障がい者の定着化のためにも、相談しやすい雰囲気の醸成が不可欠です。
<NG発言例>
- 「発達障がいは個性/強みだから、気にしなくてもいいよ」
- 「障がいがあるように見えないよ」
- 「普通に見えるよ」
4.容姿・外見に関する差別
人を容姿や身体的特徴で判断してしまうことを、「ルッキズム」「外見至上主義」と言います。
人はそれぞれ、多様な特徴を持っており、身体的な特徴もその一つです。人種差別につながることもあり、欧米では特に問題視されています。
<NG発言例>
- 「イケメン営業マン」
- 「美人○○」
管理職として品格あるコミュニケーションを実践する
不用意な発言を避けるためには、まず自分の常識が必ずしも他人の常識と一致しないことを認識することが重要です。多様性を尊重し、ジェンダー、LGBTQ+、障がい、国籍などに関する敏感な話題には特に配慮が必要です。
また、ユーモアや冗談を言う際にも、その言葉が相手にどのように受け取られるかを考え、一歩立ち止まってから発言することが大切です。意図して配慮したつもりの発言でも、相手を傷つける可能性があることを理解しましょう。
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本研修は、人権意識の高まる今日において、ふさわしくない不用意な発言の例を挙げ、「自分は同じような発言をしていないか」確認し、危機意識をもっていただくことを目的としています。
管理職の方は責任ある立場であり、自分の発言の影響度が高いことを理解していただきつつ、不用意な発言をしないために具体的にどのようなことを意識すべきか学んでいただきます。
よくあるお悩み・ニーズ
- 管理職が意識せずジェンダー差別に該当する発言をすることがある
- ハラスメントに近い発言をする管理職がおり、職場の風通しに悪影響がある
- 今の時代にふさわしくない発言とは何か、管理職に知ってもらいたい
本研修の目標
- ダイバーシティ時代にそぐわない発言をしていないか、自身の発言を振り返る
- 管理職がしてしまいがちな不用意な発言について理解する
- 発言をする前に、どのような観点から注意をするべきかを学ぶ
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