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プロティアン・キャリア

プロティアン・キャリアとは、経済・社会環境の変化に応じて、柔軟に変化させていけるキャリアモデルを指します。1976年にアメリカの心理学者ダグラス・ホールが提唱しました。プロティアンとは、ギリシャ神話の変幻自在な神プロテウスが語源で、変化に応じて柔軟に変わることを意味します。

経済と環境の大きな変化、インターネットなどの技術の向上、加えてパンデミックなど、先の読めない不確実な時代になりました。従来の終身雇用・年功序列などの制度は崩壊し、キャリアチェンジに対する抵抗も以前ほどありません。こうした時代にあって、自身の将来や人生を組織に託さず、自らの意思によって決定することが必要になっています。
従来のキャリアモデルと違うのは、組織への貢献や成果よりも、自身が考える満足感や幸せを重視してキャリアをデザインする点です。

プロティアン・キャリアの柱は、「自分はどういう人間で、何がしたいのか」(個人のアイデンティティ)と、「適応能力」(アダプタビリティ)です。組織内外の資源にも目を向けつつ、自身のワークライフバランスや将来のキャリアに対し、戦略的かつ自律的に考える視点が必要です。また、管理職にはそれを支援することが求められます。

ある程度のキャリアがある人ほど、自身の課題や成長を見直す必要があります。そのため、新人・中堅層に限らず、管理職、ベテラン・シニアの年齢層にも幅広く関わるキャリア概念です。自律的・主体的にキャリアデザインを考えて動ける人材は、スキル習得や新しいことへの抵抗も少なく、組織にとって大きな戦力となります。
また、そうした人材をサポートする企業には新たなプロティアン人材が集まり、プロティアン経営ができる企業として評価が得られることでしょう。

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