マネジメント

マネージャーの仕事(前編)

マネージャ―の仕事(前編)
目次

はじめに

今回、10年ぶりぐらいに執筆してみようと考え、筆を執りました。自らの経験を振り返り、マネージャーというものについて書いてみたいと思ったからです。

私はインソースを創業し、試行錯誤の結果、社会人教育を主な事業とし、従事してまいりました。累計4万5千社に教育サービスを提供し、数千社を訪問して2千回以上の研修に登壇してまいりました。そんな中で、マネージャーとして仕事に邁進しながら考え、悩んでいる方々と出会ってきました。また、自らも経営トップというマネージャーをこれまで21年間務め東証プライム上場企業となった今でも、インソースの業績・ガバナンス・株価・成長戦略など多様な事に日々悩んでいます。

成果に責任を持つ人がマネージャー

著名な経営学者であるドラッカーは「組織の成果に責任を持つ者がマネージャーである」と、また、ミンツバーグは「マネジメントを行う者はすべてマネージャー」と述べています。主任であっても係長であっても経営者であっても、結果に責任を持つ人は皆マネージャーという考え方はとても共感できます。これは実際に組織で働く人すべてに理解して欲しいと思っています。

企業はけっこう簡単に潰れる

企業は経営の失敗により取引先や社員に支払うお金がなくなると潰れます。今まで通り堅実に経営していても、世界のどこかで発生する金融危機・災害・伝染病・戦争などの要因によっても潰れてしまいます。現代においては、過去には問題にされなかったような人権侵害や失言などのコンプライアンス違反が原因で、大企業であっても一夜にして滅んでしまう時代になりました。

マネージャーの仕事は組織の価値を高め、減らさない様にマネジメントすること

組織の成果に責任を持つ者がマネージャーだとすれば、注意すべき事は、ちょっと消極的に聞こえるかもしれませんが、組織が潰れる事がないようにマネジメントしていく事だと考えます。大企業や官公庁などまず潰れないようなところにおいては組織の価値が減少しない様にマネジメントしていく事ではないかと思います。

こう言うと、「私の仕事は伝票処理を行う5名の事務員の取りまとめなので、決まった書類を確実に作成することが仕事であり、組織の存亡には何ら関係ない」とおっしゃる方もいるかもしれません。ですが、マネージャーにとって小さく見える一つ一つの仕事が組織の価値に関係があります。マネージャーは業務のコストを下げるか、利益をあげることを念頭に行動すべきです。

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