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ファミリートレーニング
ファミリートレーニングとは、階層を分けず、組織または部署全体で行う全員参加型のワークショップのことです。職場ぐるみ研修とも呼ばれます。
全員参加で同じ課題に向き合い、解決を目指してアイデアを出し合うことによって、組織体質や風土の改善をすることが狙いです。コミュニケーションによって組織を活性化し、行動変容を促すことを目指します。
テーマとしては、その部門の目指すミッションや全社員のマナー向上、顧客サービスや業務の改善、生産性向上、ベストプラクティスの共有などなんでもかまいません。
テーマを解決するために、チームでブレインストーミングで問題やアイデアを洗い出し、問題の原因を深掘りしたり、アイデアの期待効果やリスクを検討してやるべき施策を決めていきます。
チームを活性化し、行動変容につなげる点で、チームビルディング研修と類似していますが、こちらは、チームメンバーの関係構築や関係性、チームワークを向上させること自体が目的です。ファミリートレーニングは、メンバー全員でアウトプットすることが第一義で、そのプロセスの中で、副次的にチームメンバーのリレーションやチームワークも向上するということが違いです。
また、ファミリートレーニングは、上司が参加しているので意思決定が早く、決まったことを自組織のルールとして迅速に実行することができます。一方、上司がいることで委縮して部下の意見が出にくいなどの弊害もあります。
会の進行は外部から講師を入れる、他部署から第三者的なファシリテーターを呼ぶなどして、意見が出やすい環境を作ることが必要です。ファシリテーターは、決定事項に対し定期的に進捗を確認したり、その内容をフォローできる場合はその役割を担うと、よりファミリートレーニングの効果が増します。
ひとつ難を言うとすると、全社員の時間を拘束するので、開催する側はある程度の準備と労力が必要となります。年始や年度初めの集まりを利用するなど、全社員が一堂に会する際の意識統一・認識共有にご検討ください。