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ワーカホリック

ワーカホリック(workaholic)とは、work(仕事)とalcoholic(アルコール中毒)の合成語で、「仕事中毒」と訳します。私生活の多くを省みず、仕事から離れることに不安や罪悪感を覚える、仕事への依存状態をいいます。

ワーカホリックに陥ると、休みも取らず昼夜を忘れて働き続け、疲労やストレスが蓄積してしまいます。生産性も低下しているのに、「働かないといけない」という強迫観念にとらわれているため仕事から離れられず、最終的に健康を害したり、燃え尽き症候群(バーンアウト)で離職したりするケースにつながりやすくなります。

一方、「働くことが楽しい」というポジティブな充実感から仕事に没頭している人もいます。このような状態は「ワーク・エンゲイジメント」と呼ばれ、ワーカホリックとは区別して考えられています。ワーク・エンゲイジメントの高い人は、仕事によって活力を得て、仕事の負担感やストレスを低減させられているため、心身ともに健康で仕事の成果を上げることができます。

■ワーカホリックになりやすい人の特徴
・自分の健康より仕事が大事
・真面目で責任感が強い
・仕事以外に趣味がない

このような傾向を自覚している人は、注意が必要です。しかし、仕事に依存していると自身がワーカホリックだと気づいていない可能性もあります。そこで、上司がメンバーをよく観察することが重要です。以前と比べてイライラしている、ミスが増えた、といった傾向がみられたら、しっかり休みを取ることを徹底させたうえで、業務を多く抱え過ぎていないか上司がチェックしましょう。

また、完璧主義でミスを犯さないことに捉われすぎる、承認欲求が過剰、といった人もワーカホリックになりがちです。多少の失敗は許される、NOと言っても簡単に崩れない、強固な信頼関係が築き上げられた「心理的安全性の高い職場」をつくることも、ワーカホリックの予防策として有効です。

高度経済成長期の日本では、24時間働き続ける「仕事人間」を賞賛する傾向がありました。しかし、1980年代以降、過労死の問題がクローズアップされるようになり、近年では長時間労働対策の強化に取り組む組織が増えています。労働基準法も残業時間の上限規制を強化するよう改正されており、労務管理の観点からもワーカホリックの社員がいないか注視していくことが肝要です。

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