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リフレーミング
リフレーミング(Reframing)とは、「物事を見る枠組み・視点(フレーム:Frame)を別の枠組み・視点で見直す(Re-frame)」という意味の心理学用語です。元々はコミュニケーション心理学NLP(神経言語プログラミング)の概念で、物事に対する見方を変えて気分や感情をコントロールする効果がある技法として広く活用されています。
リフレーミングには、大きく分けて2つの方法があります。人材育成の観点では、人事評価や部下指導、発想力の向上といった目的によって使い分けると効果的です。
①内容のリフレーミング・・・ネガティブな事柄をポジティブに置き換えて考える
例:Aさんは臆病だ → Aさんは慎重なタイプだ
Bさんは飽きっぽい → Bさんは好奇心が旺盛だ など
②状況のリフレーミング・・・前提を変えて同じ事柄を見直し、可能性や発想を広げる
例:理屈っぽいCさんは、顧客相手の営業職は向いていない
→システム部門に行けば、論理的な思考力を活かして活躍するかも
また、悩みを抱えて気分が落ち込み、硬直した精神状態では仕事も円滑に運びません。特に以下のような時は、リフレーミングを行うと上手に気持ちを切り替えることができます。
・否定や批判をされた時
否定的な言葉の持つ肯定的な面を捉えたり、なぜその人はそう言ったのだろうと
相手の立場に視点を変えることで、客観的に言葉を受け止められるようになり、
前向きな成長につなげることができます。
・相手の短所が気になり、一緒に仕事をすることに前向きになれない時
昔から「あばたもえくぼ」と言います。この人とは気が合わないかも、と決めつけず
リフレーミングでその人の短所を長所として見るようにすると、印象が変わります。
多様なメンバーとチームビルディングをする際の方策としても有効です。
このように、一方向からだけでなく、様々な視点から物事を見ることが習慣付くと、視野が広くなるとともに、考え方も偏りがなくなり精神的にも安定します。
リフレーミングの手法を使って視点や解釈を変え、意図的に健全な発想や行動を促すことで、ネガティブな事案があっても前向きに再始動し、成果を生み出していける人材の育成を目指しましょう。