「年上部下」の扱いづらさを解消する!柔軟性×組織貢献意欲のタイプ別指導
労働力人口に占めるベテラン世代(45歳以上)の占める割合は、1980年には37.5%でしたが、2022年には55.5%と半数を超えており(※1)、今後も確実に増えていくでしょう。一方、課長職以上の立場にある人のうち、およそ3割が44歳以下である(※2)ことを考えると、「年下の上司」が「年上の部下」を管理するという職場は珍しくはありません。
このような背景から、「年上の部下との接し方に戸惑っている」「ベテランの方たちにやってもらう仕事がわからない」などのご相談が増えています。そこで開発したのが、「ベテラン世代の活かし方研修~年上の部下への関わり方を学ぶ」です。今回は、研修で学ぶ内容を一部ご紹介します。
<出所>
※1 e-Stat 「労働力調査」より
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00200531&tstat=000000110001&metadata=1&data=1
※2 e-Stat 「平成30年賃金構造基本統計調査」より
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001113395&metadata=1&data=1
ベテラン世代が活躍できる役回り
1.技術・ノウハウの継承
ベテラン世代が経験を通じて身につけてきた高度な技術やノウハウは、単純な知識や手順と違って、機械化やシステム化などによって代用することが難しいものも少なくありません。そこで、ベテラン世代に中心となってもらい、技術・ノウハウの継承を最短で実現するためのプロジェクトを進めます。
2.上司とは違う立ち位置での若手指導
ベテラン世代は、組織上では若手と同じ階層に位置付けられ、その中で人生の先輩として若手メンバーと接することができるため、若手メンバーとより本音で付き合うことができます。こうした立ち位置をアドバンテージとして捉え、直属の上司とは異なる立場から若手の指導や支援を行うことが効果的です。
3.組織横断的なプロジェクトでのリーダー
ベテラン世代は、組織における長いキャリアを通じて色々なところに顔が知られており、組織内外に幅広い人脈を形成している人も少なくありません。組織横断的なプロジェクトのリーダー役を担ってもらうことは、ベテラン世代ならではの強みを活かせます。
「柔軟性」×「組織貢献意欲」でみる、ベテラン世代のタイプ別指導
研修では、役割再定義型、職人気質型、割り切り型、逃げ切り型の4タイプの特徴と効果的な指導法についてお伝えします。
<例>頑固×組織貢献志向の「職人気質型」の効果的な指導法
自身が持っている強みや専門性を活かせる道で活躍したいと考えているため、以下のような指導が有効です。
1.本人の力が発揮しやすい業務や環境を提供する
新しい業務を依頼したり、新しいツールの導入は苦手な傾向があるため、慣れているフィールドで活躍してもらうことが本人にとっても組織にとっても良い結果につながります。
2.組織が求める成果を理解してもらう
単純に自分の得意分野であっても成果につながらなければ意味がないことを伝えます。
3.専門的なスキルが高いからといってわがままが通用するとは思わせない
上司が命じた仕事をこなすことで報酬が得られる、という当たり前の理屈をきちんと理解してもらうことが重要です。
受講者コメント
- 同じ年齢層のベテラン世代でも、タイプによってより良い対応がこんなにも違うことに驚いた。本日学んだことを活かし、様々なベテラン世代の方々に適切な対応で業務を行っていきたい。
- 「マイナス思考」ではなく「プラス思考」の人材活用で、社内の研修や制度設計をしていきたいと考えました。ベテラン世代の強みに着目していきたいと思います。
- ベテラン世代が何を考え、何をプライドとしているか、よく分析して接します。そして、将来は自分もベテラン世代になることを意識します。
- ベテラン世代はもとより、スタッフ全体の活かし方や接し方のヒントが得られ、とても参考になった。ベテラン社員のモチベーションを把握して、納得したかどうかを確認するためのコミュニケーションをより重視する。
- 取り組むべき課題の対処方法を悩んでいましたが、自身だけでなく多くの人が悩んでいることを知り、少し気持ちが楽になりました。
ベテラン世代の活かし方研修~年上の部下への関わり方を学ぶ
ベテラン世代とのコミュニケーションをいかにうまく取り、成果を上げさせるかは、現代の管理職にとって重要な課題となっています。ベテラン世代の視点から見た仕事観を理解していただきつつ、そこに響くような指導の仕方を身に付けていただくことで、ダイバーシティ時代の部下マネジメント力をアップします。
よくあるお悩み・ニーズ
- 年上の部下との接し方がわからない
- ベテランの方たちにやってもらう仕事が見つからない
- 再雇用の方が自部署に配属された
本研修の目標
- ベテラン世代の心情を理解し、モチベーションアップを通じて成果を上げさせる方法を身に付ける
セットでおすすめの研修・サービス
【動画百貨店】ベテラン世代の活かし方講座~年上の部下への関わり方を学ぶ
本講座では"年上の部下"に効果的なコミュニケーションの取り方を学ぶことで、ベテラン世代のさらなる活性化を目指します。ベテラン世代の視点から見た仕事観・時代背景を理解していただきつつ、そこに響くような指導方法を学んでいただく内容です。
例えば、「ベテラン世代が持つ、上下の世代に対する複雑な感情」「ベテランの強みが活かされる組織貢献方法/あまり向かない仕事」「ベテラン世代の発言における本音と建前」「柔軟性×組織貢献意欲で分類するベテラン世代の4タイプ」などを、具体的な例を交えながら解説いたします。ダイバーシティ時代ならではの部下マネジメント力の向上に、ぜひご活用ください。
管理職向けコミュニケーション研修~シニア人材と良好な関係を築く編
シニア社員とよい関係を築き、その豊富な経験・知見を業務に活かす手立てを学ぶ研修です。
シニア社員の直面するキャリアトランジションや、コミュニケーションで陥りがちな課題を理解し、 実践形式で「日常のコミュニケーション」「効果的な面談」についてのスキルを習得していただきます。相手に変わってほしいと訴えるばかりでなく、自らの接し方を見直していただき、お互いが組織の目標に向かって協力し合える関係になることを目指します。
オーナーシップ研修(非管理職ベテラン向け)~組織に対する当事者意識を高め、率先力を身につける
本研修では非管理職であっても求められるオーナーシップについて学びます。
冒頭章のワークを通して改めて使命を考え、オーナーシップを発揮するための動機を自らの中に見出していただきます。そのうえで、ベテランとしての立ち位置から、部下・後輩の育成、上司の補佐、その道のプロフェッショナルとしての貢献について考えます。