研修を語る
2024/07/18更新
管理職アセスメントプログラムを語る
考えあぐねる管理職、考えあぐねるその部下
研修や営業を通し、いくつかの組織の管理職の方からこんな声を耳にしています。
- ・経営層が具体的な方向性を示してこないので、動くに動けない
- ・中期経営計画で全体的な施策は示されているけれど、結局何が重点施策なのかが分からない
- ・グローバル化・収益構造の改善・シェア拡大とか、今年の経営戦略のキーワードは分かるが、会社として『具体的に何をするのか』が見えてこない
実はほとんどの組織の管理職が同様のことを考えているのかもしれません。一方で、管理職の部下はこう思っています。
- ・うちの上司は『会社が方針を示してくれないから、とりあえず』が口癖だ
- ・部門の方針って言うけど、会社の経営方針を違う言葉で言い換えただけで、結局どう動けばいいかが分からない
この状況は今、日本の多くの組織に見られるものと言えるでしょう。
多くの経営層がどこでならば勝てるのかを考えあぐねている
市場が成長し続けていた時代の経営方針はシンプルで、「とにかく頑張れ」という方針だけで、現場は動く ことができました。しかし、時代は変わりました。市場や環境が大きく変化する中で、多くの経営層が 「自組織は、どこで戦えば勝てるのか?」を考えあぐねているように思います。
管理職の役割~「我が組織・我が部門がいかにして利益を上げるか?」
そのような中で、管理職に求められる役割とは一体何なのでしょうか。シンプルに言えば、組織の成果を最大化することです。では、そのためにやることは何でしょうか。部下を育てること、PDCAで目標を管理すること、徹底的に業務改善をすること、リスクをマネジメントすること・・・。
これらは組織として成果を上げるために、必ず求められることです。ただ、現在多くの組織が置かれている環境を鑑みると、それだけでは決定的に足りないものがあるように思われます。それは、「いかにして我が組織、我が部門が収益・利益を上げるか?」を考える力、つまり適切な戦略を立てる力です。
ミドル層が自ら考え、動くことができる組織
管理職自らが適切な戦略を立てる力がなぜ必要になっているかと言いますと、それはこれまで見た通り、組織が明確な方針を示せなくなっているからです。だからこそ、従来通りのトップダウン型組織ではなく、会社のミドル層が自ら考え、動くことができる「ミドルアップ・ミドルダウン型」の組織を目指す必要があるのです。
この後は、「どのように部門育成者を育てるのか」という部分をお伝えします。いろいろな育て方があるかと思いますが、弊社では研修による育成方法を提案しています。人気の研修は「管理職向け研修(アセスメントつき)」です。
目的は、部門経営者としての考え方を持ち、「自分の言葉で」示せるようになること
本プログラムの最大の目的は、今後組織の中核を担う管理職「一人ひとり」の構想力と実現力を高めることです。 個人個人が目線を上げ、部門経営者としての考え方をしっかりと定着させ、現場で部下に対して「自分の言葉」で方針を示せるようになることを目指します。
研修の進行は、非常にスピード感があり、一時も気が休まらない
研修は3日間を通して、部門経営者としての考え方の基本を身につけます。多くの時間を、議論・全体の前での発表・講師からの質疑応答に割きます。グループごとに議論を行いながら、自分の意見を通していきます。発表は、「なぜ?」「だから?」「具体的には?」という講師からの(非常に鋭く、厳しめの)質問に答えることが求められます。研修の進行は、非常にスピード感があり、一時も気が休まらない、それが本研修の特徴です。3日間の3部構成で、詳しい研修内容は以下の通りです。
まずは現状に危機感を持つところから始まる(1日目)
1日目は、現状を正確に認識し、危機感を持っていただくところから始めます。「危機感」を持っていただくために、講師から以下のような内容について質問します。
- ・いかに世の中が変化してきたのか?
- ・その中でビジネス環境がいかに変化してきたのか?(今後どのように変化していくのか?)
- ・自身達の業界がどのように変化してきたのか?(今後どのように変化していくのか?)
この過程で、受講者は以下のようなことに気づくよう、講師から促します。
- ・いかに自分たちを取り巻くビジネス環境に目を向けてこなかったか
- ・そのことが組織、または管理職自身として、いかにリスクがあるか
これらを踏まえて実際に自組織の環境を分析することで、自組織の置かれた現状を知ることになります。このまま何も変わらず、成り行きベースで経営をしていくことに危機感を持っていただきます。
自組織の経営戦略を自分の言葉で理解。部門経営者としての使命・責任を自覚する(2日目)
1日目で、自組織の経営の現状を理解し、危機感をお持ちいただいたところで、"具体的にどのような課題と解決策が取り得るか"を考えるのが2日目です。経営戦略・経営方針は一見、その文言のみを捉えてしまいがちですが、それではなく、経営戦略の背景にある考え方や課題認識を自分の言葉で理解する、ということが大切です。改めて自組織の経営戦略・経営方針を読み込むことで、以下のことを理解します。
- ・自組織は何を課題だと感じていて
- ・その中でも何を重点的に解決すべきだと考えていて
- ・だからこそ経営戦略として、どのような方針を示しているのか
以上を自分で考えてみて、初めて自組織の経営戦略を理解したことになるでしょう。 この過程を通して、管理職(=部門経営者)である自分たちには「具体的な方針や施策を考えて、現場でリーダーシップをとっていく使命と責任がある」ということを理解していただきます。また「自部門として何を課題と捉え、何を解決していくべきなのか。その中で管理職である自分はどのような役割を担っているのか」を明確にしていきます。
2日目で考えた課題解決策の具体化(3日目)
実はこの研修を通じて、受講者には課題が出ています。課題は「自部門の課題と解決策を明確にすること」です。3日目はこれを踏まえて、期限を明確にした課題解決プランを練り、プレゼンテーションをしていただきます。 このプラン作りの過程を通して、
- ・どのように具体的に指し示せば、部下は動くことができるのか?
- ・組織のマネジメントとは何か?
- ・解決策を実現するために発揮すべきリーダーシップとは何か?
についても理解していただきます。
最終のプレゼンテーションは全員の前で行います。その後、一人ひとりに対して講師からコメントをさせていただきます。また、研修内で受講者のアセスメントも実施できます。グループワークやディスカッションにおける発言内容から、コミュニケーション力やリーダーシップ力などを確認します。アセスメントシートは、貴組織の管理職に求められるあるべき姿をヒアリングし、設計します。このアセスメントの結果により、今後の人材開発・組織戦略を適切に行うための判断材料にしていただきます。
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