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DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)
DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)とは、人材の多様性を組織の中で実現するというD&I(ダイバーシティ・インクルージョン)に加えて、公正性・公平性という意味のE(Equity:エクイティ)を重視する概念をいいます。ビジネスの場で求められる公正性とは、あらゆる情報や教育・成長機会へのアクセスを、誰にでも保証することです。多様な人材を組織内で包括し活かすために必要な考え方として、DEIが注目されています。
■DEIが求められる背景
近年、このDEIを企業のパーパスとして宣言する組織も増えていますが、その背景にはビジネスの急速なグローバル化があります。国内外で活躍できる優秀な外国人人材を確保するためには、DEIが浸透している企業であることは重要なアピールポイントとなります。また、人的資本経営を重視する外国の投資家などのステークホルダーに対して、DEIへの取り組みを示すことは、ESG経営・SDGsの観点からも求められるようになっています。
■DEIにおける課題とは
D(ダイバーシティ)の実現については、組織の制度、規程も整い、多様な人材を確保できているという企業が多くなっています。しかし、I(インクルーシブ)については、必ずしも多様な人材が職場で十分に活躍できていないという実態が、多くの組織において課題とされています。
「自分のチームではオープンに意思決定が行われ、メンバーは誰でも意見提起できる」、「職場のすべてのメンバーは、自分たちの仕事に直接かかわる意思決定に参加している」、メンバーがこのようなエクイティの意識を持てるチームでは、自分もチームの一員であるというインクルージョン認識を高く持つことができます。
■DEIの実現に向けて求められるものは
こうした雰囲気をつくるためには、管理職・リーダーが多様な個々の強みを活かしてチームの力を高めるインクルーシブ・リーダーシップを発揮することが求められます。さらに、職場のインクルージョンを阻害するアンコンシャス・バイアスの知識や、心理的安全性を高めるための施策について研修などを通して学びながら、D&Iとともにエクイティを実現できる職場づくりを目指しましょう。