コールセンターには、オペレーターだけでなく、スーパーバイザー(以下SV)、企画担当、センター長といった様々な職位があり、それぞれに異なる使命があります。しかし、「CS向上」は、センター長からオペレーターまで全ての職位に課せられた使命となっているのではないでしょうか。
CSの重要性が叫ばれている昨今、カスタマーサービスに限らず、セールスや料金督促を行うセンターも含め、ほとんどのコールセンターでモニタリングやオペレーターへの研修を実施し、電話応対の品質の向上に努められていることと思います。
もちろん応対品質の向上を図ることは重要ですが、CSは応対の品質だけで決まるわけではありません。電話のつながりやすさはもちろん、応対以外の様々な要素がCSに影響を与えます。最初の応答が自動音声であるか、ダイヤルがフリーダイヤルかどうかなどもCSに大きな影響を与えているかもしれません。
CSは、企業側の勝手な思い込みによりサービスを提供することではありません。「すべてがお客さまと、お客さまの期待からはじまる」という考え方をベースに、企画・実施されるべきものだと考えます。
皆さまのお客さまは、コールセンターに何を期待しているのでしょう。それを真剣に踏まえて、CS向上を行っていらっしゃいますか?
全体を取り仕切るセンター長や企画担当者がこのような意識を持つことはある意味当然です。
しかし、オペレーターやSVも、お客さまと直接"接点"をもつ立場にいるわけですから、電話応対の向上に関することはもちろんとして、応対以外のCSや業務改善に関することについても、「様々なことを発言・提案することができる」ということをもっと意識して欲しいと思います。
すなわち、オペレータやSVが感じる「○○だとお客さまは不満」「~であればお客さまは満足」という思いの一つひとつが、CSの"種"ではないかと考えます。そして、トップダウンではなく、現場のミーティングなどを通じて、こうしたCSの"種"(仮説)を一つひとつ検証し、CSの"芽"に成長させる。この繰り返しが、本当に意味のあるCS向上、業務改善につながると考えます。
インソースの「コールセンターコンサルティング」