◇1回のクレームの応対が3時間の時もあるんですか?
◆もっと長いときもありました。
◇3時間もよく話しますね~。
◆お客様の中には、やっと繋がった電話だから電話を切りたくないという理由から、途中にトイレ休憩までも挟んでお話しをされて いる方がいらっしゃいました。その方は穏やかに淡々と3時間くらい話し続けられる方でしたね。
◆その他では、ずっと2時間くらい絶叫される方もいました。「聞いているのかー!」と怒鳴りながら。もう本当に聞いている私もパワーのある元気な方だなと思うぐらい。
◇テンションが下がらないですか。
◆絶叫されていたお客様は、一回疲れると電話を切られるんですね。「もう一回掛けるからお前出ろ」と言い残して。本来、コールセンターで仕事をする上で、このような特殊なクレーム応対の経験はあまり味わなくてもいいかもしれないんですけども、私の場合は、こういった経験をしたことによって、コールセンターで仕事をする後輩の指導に役に立つ場面が非常にあり、今となっては(今となってはですよ!)、よかったと思っています。
◇橋本さんがいらっしゃった所は特に大変だったと思うんですけども、そういうハードクレームばかり聞いていると、オペレーターの方が痛んじゃうというか、精神的に重い負担になることがあると思います。そうした場合は、管理職の方は、部下の方のケアをどのようにされていたのか教えてください。
◆その通りで、私のようなコールセンターの管理職よりも、電話を取り続けるオペレータ の方が精神的に参ってしまうことがありました。取る電話、取る電話がすべてクレームで、しかも代替案の提案が出来ない電話の内容だったので、オペレータが電話の最中に倒れて、救急車に乗せられてしまうということが、私がいる間に3回くらいありました。
◆3回目に救急車に同乗したときは、救急車の隊員の方に「橋本さんの会社はいったい何の仕事をしているんですか?」って真顔で聞かれたくらいです。
◆私がスーパーバイザーになりたての頃は、オペレータのストレスに対して、ケアすることが十分に行き届かなかったので、あの頃一緒に仕事をして頂いたオペレータの方々には、メンタル面の配慮が足りなかったと、その業務が終わったあとに気づき、今思い出しても悔いが残っています。
◆そして、次のプロジェクトを担当するときは、オペレータのスキルアップばかりを考えるのではなく、メンタルのケアをすることも忘れてはいけないと強く思いました。破たん処理も1年経過し、お客様からの電話も減少してきたのでと、私は出向先の会社から本社へいったん戻り、そのときに上司にオペレータのメンタルケアをするカウンセリング部門を作りたいと提案しました。
◆このカウンセリング部門は、オペレータのメンタルをサポートする部門で、そこでオペレータの仕事の悩みなど、メンタル面で苦しいところを吐き出していただき、そして、また仕事場へ戻っていただくことが出来ればと思い提案してみました。しかし、このカウンセリング部門を作りたいという話は、そのときの会社の状況もありうまく進みませんでしたが・・・。
゜:.*。・。+.゜・。゜.:。*゜・。.゜。:・+゜・。:゜・。゜.。゜・。+。
※「インソースのコールセンターコンサルティング」
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方