◆前回の内容
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【第2回】「コールセンターの評価」
■「コールセンターチェック」
◆我々のコールチェックの特長としては、実際にコールセンターで働いたことがある方や、耳の肥えた方が解析を行なっています。ポイントは「お客様の視点」です。
言ってみれば、コールセンター会社で、請負で仕事として電話応対をしていた人ではなく、 ユーザーの立場、たとえばユーザー系の企業、銀行であったりカード会社のお客様に近い部門で働いていた人にやってもらうというのがポイントです。
◆ですからベテランとはいえ電話を受けてお金をもらっていた人ではなく、電話を通じてお客様に満足を提供して仕事をしていた人です。
我々は「ユーザー側」と呼んでいますが、そういう方々が中心になって、電話のチェックをしてもらっています。
◆お客様に対して「丁寧な言葉使い」をしているかではなく、「自分が丁寧だと感じるか」をポイントにしています。
ですからあくまで顧客の聞いたことと同じような視点です。
ただし、これは実際に聞き分けなければいけませんから、なかなか素人では難しいので、訓練された人たちがやっているというのが現実です。その調査から出てきた数字を分析します。
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■コール分析のポイント
◆分析のポイントとして重要なのは、センターやそこのサービスを平均点で見てはいけないということです。ここは、最も間違えてはいけない所です。
たとえば0点の人と100点の人と2人いると、平均点は50点ですね。そうすると50点のサービス評価になるのでしょうか。お客様が0点のオペレーターに電話をしたらどうなりますか。怒りますよね。
つまりそのセンターにおいていい評価を得られる確率としては、2人に1人はトラブルになるわけです。
◆そこで、50点のオペレーターが2人いたらどうでしょう。50点がクレームになるかならないかの境界とすると、同じ平均点ながら、50点のオペレータが2人いる場合は、トラブルの率はほぼ0になります。
ということは、サービスというのは具体的に言うと平均点ではなく、ある意味偏差値で見たほうがいいのです。
◆標準偏差、いわゆるばらつきが大きければ、いい人もいれば悪い人もいる。ですから平均点に加えて偏差値が重要になるのです。平均点が低くて標準偏差が小さければ、サービスはボロボロです。
ただし平均点がそこそこいいからといって、標準偏差が大きければ、それもやはりよくないのです。われわれはそこの部分に着目した分析をします。そうやって見ると、非常に面白いことがわかってきます。
◆また、みんなができている項目は、研修をする必要がありません。ですから調査もなしに闇雲にいろいろな部分の研修をするのはコストの無駄なのです。
できていることはやらなくていい。できていないところで改善できるところを見つけ出して、そこから一つずつやるというのがポイントです。
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■コール改善を行う研修のポイント
◆この調査を踏まえた研修のポイントとしては、1個1個確実にやっていくことです。 たくさんのことを同時には、なかなかできません。
サービスの悪い状態があったとして、それを全部改善することは無理です。短くても期間を区切って、その中で一つの項目だけをすごく強化すれば、できるようになります。
また次の期間で、1カ月くらい別の項目を一生懸命クオリティを上げていく。そうやって一つひとつの項目を上げていくことで、半年経ったらものすごく上がっているという状態がつくれるのです。
◆それを全部一度にやろうとすると、なかなか難しい。これがサービス改善のポイントです。能力改善のポイントでもあるかもしれません。
あるコールセンターにおいては、「声が暗い」という調査結果が出ました。そうしたらそのセンターの人はすごく気にして、一生懸命声を明るくした。そうすると、それ以外の項目についても、どんどんできるようになっていただいたという例もあります。
一つ一つのことをきちんとやっていけば、その他のこともきちんと向上します。
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