《目次》「モニタリングとコミュニケーターの応対評価」
(1)「モニタリング」とは?←今回
(2)組織・センターが考える「良い応対とは?」
(3)評価の実際1「ケース・音源」について
(4)評価の実際2「評価項目」について
(5)評価の実際3「評価基準」について
(6)モニタリング結果のフィードバック
(7)モニタリング結果と上層部への報告
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(1)「モニタリング」とは?
インソースの川端です。
15年以上前に、かつて勤めていた銀行でアウトバウンド・コールセンターに従事していたことに端を発して、今 コールセンター・コンサルティングの仕事をしています。
今回から、7回連続で「モニタリング」について連載いたしますが、本日は、「モニタリング」そのものの定義からお話しいたします。
実は、コンタクトセンター毎に、「モニタリング」の定義はあいまいです。「モニタリング」とは、コミュニケーターとお客様の会話を、会話の進行と同時に「聴く」ことですが、それをどのような目的で行うかは各社さまざまです。
「モニタリング」を行う目的として、一般的なのが、
・業務知識の正誤を判定する
・コミュニケーターの応対のスキルを評価する
という2つだと思います。
当たり前の話かもしれませんが、「モニタリング」を行う前には、どのような基準でセンターの現状を把握するかということをまず明確にしておかなければなりません。
本メルマガでは、コミュニケーターの応対スキルを把握・評価する目的で「モニタリング」を行うという前提で話を進めていきます。
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■「モニタリング」でコミュニケーターの応対スキルを評価する意義
コンタクトセンターであっても、そうでなくても、「仕事」には成果や評価が必ず伴いますので、そうした架電数や受注件数、売上金額などの「結果」で、応対を測ればいいのであって、わざわざ手間をかけて「1件1件、応対を聴く必要がどこにあるのか?」とお考えの方もいらっしゃると思います。
ただ、結果だけでは、なぜ、その結果が「良いのか」「悪いのか」という原因が分かりません。それと合わせて、原因を知るためには、その前段階として「今、コールセンターがどのような状態なのか」についても知る必要があります。
そうした、結果だけではなく、プロセス、つまり実際の応対の状況を把握し、それを目に見えるように数値化することが「モニタリング」です。
継続してモニタリングをして初めて、「今は以前と比べてどのような状態なのか」ということが分かり、「今後はこのような方向に進みたい」という方針に発展します。
つまり、「モニタリング」を実施しないということは組織として「かくありたい」という方針が打ち出せないということに等しいわけです。
「モニタリング」は、仕事のプロセスやその向上、改善のために必要なものであるという理解が、センターに属するすべての人に前提として必要です。
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■忙しくて「モニタリングができない」
業務が忙しくて「モニタリングができない」というセンターは日本国中、多数あります。
実際、業務効率化が叫ばれて、ギリギリの人員で運営していることも事実です。
しかし、忙しくても、大掛かりの「モニタリング」はともかく、例えば、「終わりの3分間の応対の録音テープを聞いて問題点をみつける」といった程度の「モニタリング」を実施することはできるのではないでしょうか。
私は、「モニタリング」は、コミュニケーターを監督するSVの義務だと考えています。
おすすめの"手軽なモニタリング"は、以下の2点です。実施していない場合は、是非お試しを!
●「NGワードをコミュニケーターが使っていないか」のチェック
・自己中心的発言
~「前回、私が電話を受けていないので分かりません」など
・敬語のNG
~「ごめんなさい」(申し訳ございません)、「○○さん」(様)
●応対の最初の名乗りとあいさつや、応対の最後の名乗りや「ご不明点はございませんか」というようなクロージングがしっかりできているかのチェック
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