■どうしたらお客さまに喜んでもらえるか?
「どうしたらお客さまに喜んでもらえるか」
この永遠の命題に関しては、現在、自分・自社ができる範囲でどのようにその問題に取り組んでいくかという所から始めて下さい。
たとえば、飲食店や物販店で、自分のお店の建物が古いとします。かりに、売り上げがふるわない原因の多くがそこにあったとしても、資金等の問題で、すぐにその店を建て替えるわけにはいかないでしょう。
そういう意味で、CSの改善というのは結局、今できることから順番にやっていくしかないものです。
しかし、手当たり次第にやっても効率が悪いだけですから、前回述べたように、いまできる中で、緊急度・難易度を考えて、優先順位の高いものを洗い出し、それを順々に達成していくことで、大きく業務を改善していきます。
「○○が悪い」ということは、誰でも分かります。
ただし、その問題の優先順位が高いかどうかも、考えなければいけません。
まず、最初に取りかからなければいけないのは、もちろん、緊急度が高く、かつ難易度が低いものです。
より早く、より多くの課題に取り組めるよう、CSの課題に取り組む「段取り」にも注意する必要があります。
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(3)自分の部署の改善企画案
課題を絞り込んだ後に、具体的な自分の部署の改善案をつくります。この改善案に取り組む際には、「目標管理」を行なうと効果的です。
CSであっても、営業推進の目標管理と、基本的に変わるところはありません。一人ひとり、部署の自分の目標を、時間で分割していきます。
たとえば、3カ月の間で目標を達成する場合、その達成する手段・方法を、1ヶ月目、2ヶ月目、3ヶ月目と切り分けていきます。
その目標に対する毎月の進捗状況を、「できたか」「できないか」、基本的には○△×の3段階で評価してもらいます。
もし、1ヶ月間の目標を達成できていなければ、できなかった理由を考えて、翌月の目標とする形で目標管理をしていきます。
目標管理は基本的になかなか苦しいことですが、たとえば、1カ月に1回でも、部署で30分ぐらいのミーティングを開いて、その進捗を管理していくと、驚くほど達成できるものです。
CS改善の企画案は、ただつくりっぱなしではなく、1ヶ月単位の目標管理と、月1回30分の進捗管理を行なうことで、確実に実現していくことにこそ、最大の意義があります。
※弊社の研修中に作成したCS改善の企画案は、研修のお土産として持って帰っていただき、早速、翌日からの業務改善に役立てていただきます
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(4)やらないことを決める
ちなみに、確実に目標を実現するための、もう一つのポイントは、「やらないことを決める」ことです。
「あれもしたい、これもしたい」となりがちですので、「これはしない」ということを最初に明確に決めておくことが重要です。