―――モチベーションを上げたり保ったりさせるポイントは何ですか。
◆マネージャーというのはだいたいブースの外にいるのですが、ブースの中の人とよく話すことが重要です。
コミュニケーターが落ち込んでいるようであれば、声をかけて励まします。私も以前そうしてもらって元気になりましたから、どんな小さなことでも話をしました。
◆今も、その当時のコミュニケーターの方からいろんな相談を受けています。マネジメントでは、人間としてつき合うということと、管理したければ自分からコミュニケーターの立場に降りて行かなければならないということが重要です。椅子に座っているだけでは見えないし、怒るだけでもモチベーションは上がりません。
――― モニタリングの評価について聞かせてください。
◆評価のためのモニタリングは、10日間とかのある一定期間に関して、最低1回は皆さんの行動を評価の対象とさせていただきますと告げていました。
◆それは給料に反映する評価ではなくて、どういう必要性があるかだとか、何か問題が生じたら一緒に解決しましょうと、宣言してからやっていました。
◆最初にモニタリングの資料(チェックシート)をつくってしまうと、それに縛られてしまいます。
◆まず、どの人、どのコールをエクセレントにするかの定義について、SVさんたち自身に決めてもらっていました。
◆商品を購入してもらう上で、どのコールが一番いいのか思ったことを書いてもらって、それをすり合わせしていきます。
◆そしてそれを項目にして、形にしていきました。化粧品などの消費財と形のない回線やテクニカルサポートのコールの中身はまるで異なりますから、評価項目を先に決め込むと、なかなかそれでは実態が反映されません。
◆先にコールを聞いて、どのコールがうちで一番理想とされるのかを明確にさせることから入っていました。
◆そうすると、カスタマーサービスを取るのか、それとも商品知識を取るのかといった配分が見えて来ます。判断するのはSVさんですが、方向付けはマネージャーである私がやっていました。
◆そしてまたすり合わせて検証作業を行い、月に2~3回は修正作業を行うわけです。だから時間はかかりましたし、ずいぶん嫌がられました。
――― オペレーターの採用基準を教えてください。
◆未経験の人でも育て方ですから、経験は私は別に気にはしません。どちらかというと声です。声は重要で、自己紹介をしてもらう時に、この人は売れる・売れないが分かります。
◆5年くらい経験のあるSVさん達とも意見は合います。売れる人は低くても高くても、透明感のある声をしています。
わかりやすく言うと「舌」をきちんと使って話せる人。アナウンサーのような声の出し方で、要は無意識で腹式呼吸で話せる方ですね。
◆それと素直さです。説明したことを素直にやっていただける方です。自分なりの考えがあったとしても割り切ってやってくれる方ですね。
――― どうもありがとうございました。