■前回の内容
「お客さま視点」で考える~真のニーズを引き出す質問、プラスアルファの一言の大切さ
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■本文
「顧客満足」という単語は、世の中に広く認知されていますが、これほど不透明で、「これ」といった基準が無いものは珍しいのではないかと思います。
"お客さまは「何」によって満足を感じるのか? "この大命題にあらゆる組織が挑んでいます。
私自身が考える「満足の一例」は
・お客さまの想定以上のスピード
・価格に対する高い品質
・品質に対する低い価格
・お客さまの細部まで配慮が感じられる対応
・自社商品・サービスを自信と愛情をもって提供する心など
です。
この5つに順位づけはなく、場面ごとに優先順位が異なるだけだと考えています。場合によっては、投下した時間に対する豊富な情報量かもしれません。
主にコンタクトセンターを中心に考えると、価格やサービス・商品そのものの品質は変えられないことがほとんどです。とすると、応対のスピードや配慮、自社商品・サービスについて、いかに信頼度の高い情報提供をできるかが重要になってきます。
かつて、弊社で依頼をしていた人材紹介会社に、印象深い営業の方がいらっしゃいました。
人材紹介は求人のある企業と契約し、自社に登録している求職中の人材を紹介して、就職が決まったら、紹介料を得るというビジネスモデルです。
この紹介料というのが、正直、高価で、就職が決まった人材の年収の30~35%というのが相場です。
なかなか企業の希望に合う人材がいないこともありますし、人数は紹介できても、いろいろな障害が発生することもあります。
その印象的な弊社担当営業のAさんの仕事ぶりは、常に以下の通りでした。
・劇的に紹介人数が少ない
・人材は弊社のニーズにぴったり
・採用面談の直後に30分以内に必ず、電話をかけてくる
といったものでした。
特に三番目のスピーディな電話には、「今、まさに御社のことを考えていますよ」というエネルギーが伝わってきました。
規模が大きくない組織で採用枠も少ない、とすれば、一概に「量」で勝負は難しい。「こだわりたい」ポイントがあるかもしれない。
自分が想定したポイントはお客さまにマッチしていたか、早期に確認する。というアクションが、ニーズにぴったりの人材を採用できた以上の満足を得たと感じています。
お客さま一人ひとりが、何を重視しているのか理解を深めながら、重要視している事柄に着目した応対ができれば、「満足度」は高まります。
(つづく)