■仕事を標準化するためにマニュアルが必要
コールセンターでまったく新しい仕事を行なう場合は少ないと思います。しかし、仕事を標準化し、誰が対応しても、同じ応対ができないと、後々トラブルになります。よって、マニュアルづくりは極めて重要な準備になります。
今回はマニュアルのつくり方についてお伝えいたします。
■4つのマニュアルを準備
1.運営ルールマニュアル
(1)勤務時間、休憩時間
コールセンターにおいては、その営業時間に合わせて、運用ルールをつくるのが一般的です。通常の事務所と異なり、12時間営業や24時間営業だったりしますので、勤務ルールをつくります。その際、労働組合等との交渉や労働基準監督署などへの届出が必要ですから、人事部などと協議し、きちんとステップを踏んで対応しましょう。
特に、基本の勤務時間を何時間にするのかは、人材採用の面でも重要です。一般的には6~7時間勤務が一般的ですが、主婦オペレーターの採用を考慮し10時~16時の5時間勤務や、会社員などが夜間アルバイトをするケースを想定して3時間勤務、というようなセンターもあります。
また、どんな風に休憩を取るのかも、決めておく必要があります。自由に休憩が取れることにすると、運営管理が難しくなります。また、話す仕事ですので、連続5時間休憩なしでは、声が持ちません。1時間に1回5分とか、前もって決めておくのが普通です。
(2)服装のルール
基本的に電話では、着ている服は見えないので、原則自由でも良さそうですが、きちんと決める必要があります。自由すぎるとセンターの秩序維持に悪影響を及ぼす場合がありますし、また、堅すぎると人材が集まらなかったりします。これも、極めて重要なポイントですので、熟考してください。
服装に関しては、後で厳しく変えるのは極めて難しいものですので、最初に仕切っておくのが基本です。
(3)自社の歴史、商品の歴史など
意外かも知れませんが、このような情報も運営マニュアルに入れているコールセンターは非常に沢山あります。オペレーターを外部から求める場合など、自社に対するロイヤリティを確保する上でも、このような歴史情報を載せておくことは重要です。自社は何のために仕事をしているのか? 何を目指しているのか? を明確にすることは、コール品質の向上のためには有効です。
(4)社内体制図、各部署の連絡先など
社内体制図、各部署、支店の連絡先などの情報も重要です。改めて整理し、誰が見ても分かるように整理しておきます。コールセンターでは、何を尋ねられるか分かりません。少なくとも、自社に関する情報は集約しておきます。