■コールセンターの進むべき方向を定める
コールセンターのマネジメントは、企業経営とよく似たものだと思っています。企業経営やコールセンター運営に限らずあらゆる組織の運営で必要なことは、その組織のメンバーの間で目指すべき方向性が共有されていることです。
まずはセンターの理念、どのようなセンターにしたいのか、どうありたいのかということが一番大事です。ですから、リーダーたる方々にはビジョンを明確に持っていただきたいと思っています。
色々なコールセンター様にお伺いする際には、どのようなセンターを目指しているのかということを必ずお聞きしています。しかし、将来の目標やビジョンが明確になっていないセンターも少なからずあります。
率直にいえば、自社のセンターの目標は、入りたてのオペレータでも理解している必要があります。しかし、実はSVをはじめとしたマネジメント層でも、すぐにセンターの目標について答えられないのが現状です。
逆にいえば、センターが「成功」するためのキーポイントは、「目標」をきっちりと設定し、さらに、その「目標」をセンター内に浸透させることです。
■ビジョンをつくる際に気をつけるポイント
まずはセンターとして理想の姿をつくります。はじめは抽象的でも構いません。
このとき注意しなければならないことは、企業ビジョンとの一致です。つまり、センターの目指す方向と企業の目指す方向が一致している必要があります。
また、ビジョンを作る際に忘れてはならないのは、顧客の存在です。センターの存在意義、提供価値はなんなのか。その提供価値を更に高めるようなビジョンにする必要があります。
ビジョンは組織のメンバーに共有されて初めて意味を持つものです。ですから密室で作るよりも、出来るだけ広くから声を集めて作るほうが受け入れられやすくなるでしょう。
■ビジョンを共有する
しかし、例えメンバー全員で作ったとしても、ビジョンが自然に組織に浸透し、それが全員の行動指針となることは稀です。
つまり、ビジョンが共有され、それに向かって行動するための仕掛けが必要となります。
繰り返しになりますが、ビジョンを作ってもそれが組織のメンバー全員に共有され、それが行動指針とならなければ意味がありませんので、このしかけこそが最も重要となります。
☆次回は、組織のメンバーでビジョンを共有し、組織に浸透させる方法について考えます。お楽しみに!
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~貴社でヒアリングをし、オーダーメイドの電話応対チェックシートを作成。それに応じて、より現場に即したコールチェック、評価を実施します。