■伝える内容は事実?意見?
まずは、伝える内容を洗い出します。そして、そのことが事実なのか、その事実に対する自分の解釈や意見(感情・期待)なのかを区別して伝えることが大切です。人間性を批判されていると感じると、コミュニケーターは拒否反応を示し、伝えたい内容を理解してくれなくなります。
■コミュニケーター自身の自己評価を聴く
そして、コミュニケーター自身の自己評価を話してもらいます。
その際、言葉だけでなく、相手の表情や声のトーンなどにも注意し、全身を使って聴きます。言葉や表現だけにとらわれず、その背景や真意まで含めて理解しようという姿勢で話を聴くことで、相手は「自分の話を聴いてくれている」という安感を持ち、信頼関係にもつながります。
その際、あいづち(共感)、反復・言い換えを多用することで、相手は「理解された」という気持ちになります。また、相手の話を正確に理解できているか確認することにもなります。
疑問が湧き上がったり、発言したくなったりしても、相手の話を最後までしっかりと聴きましょう。自分が話すのはその後です。相手の話が終わらないうちに自分が話し始めたり、質問をしたりすると、相手は「話を聴いてもらえていない」という不満を持ちます。
■相手との同異を整理する
相手の評価と自分の評価結果が違う場合、同じ意見に関してはしっかりと肯定の意思を伝え、異なる解釈や意見に関しては、どのように違うのかを伝えます。理由も含めてはっきりとコミュニケーターに伝えることが肝心です。
■自分の評価を伝える
事実を伝える時、1文は短く、羅列的な説明をしない。順序立てて正確に説明しましょう。例えば、「今回、特に高く評価した点は2点あります。まず1つめは○○、2つめは△△です。1つめの○○は・・・」という感じです。
そして、その根拠を明確にします。「○○を高く評価した理由は、クレーム対応時の□□です。」など具体的な理由を述べます。さらに具体的な数値や比較する対象があるとより説得力が高まります。
ほめ言葉は人を動かします。普段の行動から、ほめる点を整理しておきましょう。そして、相手を名前で呼び、出来るだけ具体的な内容を言葉にして伝えます。
逆に改善点を伝える時は、心情的な誤解を避けることが大切です。ポイントは、「事実とその事実に対する自分の意見や感情、期待を区別して伝えること」です。相手が受け入れずらい内容を伝えるときこそ、問題は「人」ではなく、「事実」であることを明確にして伝えましょう。
☆次回もお楽しみに!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方