【売上を上げるアウトバウンド】
売上を上げるアウトバウンド 【4】
アウトバウンドの場合はお客さまに否定的な反応をされることが多く、マイナスからのスタートになると言っても過言ではありません。今回は、お客さまに否定されてしまった場合の切り返しの仕方についてお話します。
■こちらが反論すると話を聞く気がしなくなる
こちらが丁寧・熱心にお話しても、お客さまから否定的な反応をされることはよくあります。一生懸命やればやるほど、「しかしこれはお客さまにとって価値のあるご提案だと思うのですが」などと、つい反論したくなってしまいますよね。しかしお客さまは、こちらからの反論を耳にした瞬間に、それ以降の話を聞く気がしなくなってしまいます。
■お客さまに反論されても会話を続けるための話し方
お客さまが反感を持たれることなく、会話を続けるための話し方、これが「切り返し話法」「応酬話法」と言われるものです。ポイントはお客さまを理論で説得することではなく、「気持ちを自分に向けさせる」ということです。
■「肯定へ」「肯定へ」と持っていく
お客さまの意見に同調しながら、お客さまから肯定的な返事を引き出すように、話の展開を「肯定へ」「肯定へ」と持っていくことが大切です。人は、肯定的な会話を重ねていくと、最初は否定的だった気持ちも肯定の方向へ自然と変わっていくものです。代表的な話法は以下の通りです。
■Yes-But法
お客さまの言葉を肯定し、その後に反論のためのメリットを明確に述べるものです。Yes-But法はポジティブアンサーとして広く知られています。「しかし」の後に続く言葉がお客さまを言い負かす形式にならないように注意してください。お客さまと議論するための話法ではありません。
お客さま「支払いは今月中でなければいけないんでしょ?」
応対者「はい。さようでございます。ですが、
末日の31日までで結構です。」
■コンクルージョン法
お客さまの言葉を、こちらの主張する結論の根拠にしてしまうものです。このコンクルージョン法(Conclusion法)は、お客さまの言葉を受けて、「今お伺いしましたように・・・」「・・・というお話でしたので・・・」というように構成していきます。大切なポイントは、お客さまの見解にまず理解を示し、認めた上で提案するということです。
お客さま「今忙しいんですけど・・・」
応対者「さようでございましたか。それではいただくお時間は
3分で結構です!」
■聞き流し法
話は聞いているというスタンスを見せながら、あいづちなどの最低限の返事で相手の意見を流す方法です。否定的な意見にまともに反応してしまうと、言葉に詰まったり、不利な状況が長く続くことになります。あまり過剰に反応せず聞き流すことで、こちらから次の話題に転換することもでき、相手に主導権を渡すことなく、会話を続けられます。通常は使いませんが、苦情対応などには有効な話法です。
お客さま「申し込みのときに、色々と個人情報を聞かれるんでしょ?」
応対者「そうですね。ところで、サービスの仕組みについてですが・・・
(別の話題)」
☆次回もお楽しみに!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方