クレーム対応の勘所

 【クレームを増やさない組織対応】

クレーム対応の勘所

≪第2回≫「クレーム対応は組織対応が基本」~第2シーズン『クレームを増やさない組織対応』計3回

クレームを増やさない組織対応 【2】

≪第2回≫「クレーム対応は組織対応が基本」~第2シーズン『クレームを増やさない組織対応』計3回

(2)「組織的なクレーム対応体制をつくる」

■組織的なクレーム対応体制とは?

クレーム対応で目指すべき「ゴール」は、「お客さまの納得」の先にある「クレームの再発防止」です。

そのためには、全社的に、または職場内できちんとしたクレーム対応の体制をつくっておかなければなりません。以下、組織的なクレーム対応を行う5つのポイントについて見ていきます。


1.業務知識やクレーム対応方法の標準化(一元化)

対応者により返答が異ならないように、業務に関する基本的な事務の流れと知識についてはマニュアルをつくり、社内・職場内で情報を共有するようにしましょう。

よくあるクレームの内容とその対応策を組織で共有できれば、対応に安定感が増し、クレームが発生する可能性が大幅に減少します。

2.社員間の連携の強化

クレームを担当者に引き継ぐ際は、お客さまの用件もあわせて引き継ぎ、担当者不在時に発生したクレームは、事前事後の連絡調整を確実にしましょう。記録を丁寧にとり、2度・3度同じことを訊くことのないようにしましょう。

3.クレームのバックアップ体制の確立

前回でも話したように、同僚がクレームで困っている場合は、すぐにフォローをしてあげる意識を全員に徹底しましょう。クレーム対応者を孤立させないようにしましょう。

4.クレーム「カルテ」の作成

個々のクレームはどんなに小さいものでも、
・「クレームの内容」
・「対応方法」
・「経緯」
・「結果」(最終的にクレームがいつ、どのように終わったか)
などをまとめて記録し、「カルテ」を作成しましょう。

1件ならそれほど価値がない情報でも、1ヶ月、1年と続けて積み重ねると、自社に特化したクレームのデータベースが完成します。

5.職場内クレーム対策会議の開催

クレームの原因究明と、その対策・回答を全員で考える場を作りましょう。また、職場内会議は、社内で発生しているクレームの現状を広く知ってもらう場としても有効です。

次回で詳しく述べますが、月1回1時間でも、職場全員が集まる会議を行い、クレームの内容やその対策法などの情報を共有化することが、組織的にクレームに対応する最も取り組みやすい方法の一つです。



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