クレーム対応の勘所

 【クレームを増やさない組織対応】

クレーム対応の勘所

≪第3回≫「対策会議で、クレームを激減させる!」~第2シーズン『クレームを増やさない組織対応』計3回

クレームを増やさない組織対応 【3】

≪第3回≫「対策会議で、クレームを激減させる!」~第2シーズン『クレームを増やさない組織対応』計3回

(3)「対策会議で、クレームを激減させる!」

前回は、職場でのクレーム対応について書きましたが、なかなかすぐには、ここまでの対応・体制はできません。即効性がある対応策としては、月1回、1時間の職場内クレーム対策会議の開催が極めて有効です。


■なかなかできないクレーム情報の共有

トラブル・クレーム情報は同じ職場でも、なかなか共有されない性質があります。誰でも、過ぎた苦痛は忘れたいものです。ましてマニュアルを作るなどというのは一番後回しの仕事になりがちです。

そこで、月1回1時間のクレーム対策会議の出番です。これは、クレームだけを議題に話し合うもので、クレーム情報・対応策の共有を目的として実施します。ここで、ほかの議題と平行した会議にしないように注意が必要です。


■自分が対応したクレーム事例発表でクレーム情報・スキルの共有

会議の中では、過去1ヶ月間で自分が対応したクレームについて、その対応策、顛末も含めて、各自発表します。

この会議の目的は、
1.クレーム情報の共有
2.改善策検討
3.クレーム対応スキルの強化となります。

当然、手に汗握る「クレーム対応」ですから、参加者のみなさんは発表にかなり熱が入ります。それを聞くことで、どんなマニュアルを読むより、クレーム対応スキルを向上させることができます。

当然、各自、自分のクレームに関しては、記録をしておき、その書面を元に発表します。


■クレーム対応ロールプレイングでさらにスキルアップ

場合によっては、会議の中でクレーム対応者とクレームを申し立てる方に分かれて、クレーム対応のロールプレイングを実施してもよいと思います。実際弊社の研修でも、このようなロールプレイングを実施しています。

ロールプレイングを行って、驚くのは、クレームを言われた方は非常に克明にクレームの「内容」やクレームを申し立てた方の「言い方」「表情」などを覚えているものです。

  ですから、自分が受けたクレーム内容を再現し、
 別の方が対応の練習を行うのです。
  迫真の演技ですから、一番の練習になります。


■3ヶ月で実感!クレームの減少。1年後にはクレームを1/10

実際にこの会議を開催し、3ヶ月も経つと、職場のクレーム対応スキルは相当上がってきます。さらに、1年も続ければ、クレームの90%は洗い出され、

・どのクレームの頻度が一番高いか
・どのクレームが対応するのが難しいかなど、

社内のクレームに関する重要な情報が職場のメンバー共通の認識になります。

その結果、クレーム対策も実施され、クレーム対応スキルも向上しますから、結果的にはクレームを大幅(場合によっては1/10)に削減することが可能です。


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