さて、今回から、前回述べた「クレーム対応の4つの基本手順」について、一つ一つ詳しく解説していきます。
■クレームの聴き方
「聴く」姿勢を見せるためには、「うなずき」「あいづち」を「声に出して」行うことが大切です。
電話では、姿が見えないので、声に出して「うなずき」「あいづち」を行わないと、お客さまには、本当に話を聴いているかが伝わりません。よって、かならず、「声に出して」聴く姿勢を見せることが必要です。
■迅速に対応(反応)することが基本
(1)迅速な反応「現場に急行」(メール→電話→可能なら、現場訪問)
対面での対応は、電話対応に比べて、相手の表情など多種多様な情報が収集できます。 Eメールよりも電話、電話よりも対面の方が、情報量が多く、相手の心情を正確かつ迅速に理解しやすいことは間違いありません。
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(2)迅速な反応「即時対応」(返信は早く)
また、電話、手紙、Eメールなどについては、それらが届いた時点で直ちに連絡を取りましょう。
わからないことまで安請け合いしてしまうのは禁物ですが、すぐに対応できない場合でも、お客さまには必ず途中経過をお知らせし、「放置されている」という印象を持たれない様に気をつけましょう。
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(3)第一印象が重要、最初の3分が勝負
ア.最初の「3分」は相手の話を「良く聴き」こらえる
例外的にエンドレステープのごとく、長時間怒り続ける方もいますが、人間は通常、長時間怒り続けることはできません。
だいたい、最初の3分を耐えれば「怒鳴り」「怒り」はおさまってきます。ですから、最初の3分間を冷静に対応することが重要です。相手に信頼できる「人」である事を印象づけましょう!
イ.お客さまに冷静になっていただく工夫.
場合によっては、怒り心頭の相手に冷静になっていただくための工夫も必要です。お客さまの心情を察しながら聴く事で、「あなたを大切にしています」というメッセージが伝わります。
ウ.礼儀作法も重要です~正しい対応を!
正しい対応として、「あなたは大切な方です」と感じていただく工夫をしましょう。但し、慇懃無礼と受け取られないようにしましょう(心を込めて対応すること)。
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(4)接遇など環境作りも不可欠
ア.良い場所は極めて重要です
落ち着いて話せる場所を選びましょう。対応する場の上座や下座の位置関係を全社員に徹底し、「あなたは大切な方です」と感じていただく環境作りをしましょう。
イ.大声を出したり、暴れたりする場合は別室対応
クレームを申し立てる方で希に大声を上げる方がいらっしゃいます。他人の目が多い場合には興奮する傾向があります。そんな場合には、早めに別室にご案内するようにしましょう。
■【参考】:対応時間
「ただちに」「すぐに」対応いたします。=(5分)以内に対応いたします。「のちほど」対応いたします。=(30分)以内に対応いたします。「後日」お電話いたします。 =(48時間)以内にお電話いたします。
※ただし、これには個人差があるので、できるだけ具体的な時間を伝えるようにしましょう。