■「業種・状況別のクレーム対応法」(計6回)
【第1話】飲食店のクレーム応対
【第2話】物販店でのクレーム応対
【第3話】対面によるクレーム応対
【第4話】電話(非対面)による応対の注意点
【第5話】文書によるクレーム応対の注意点
【第6話】メール・インターネット掲示板のクレーム対応≪今回≫
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■今週のポイント
電子メールのクレームにはすばやく対応し、直にお客さんに会って対応する。掲示板でのクレームには必要なもののみ対応する。
■電子メールは連絡事項での利用に限定する
基本的には、文書の場合と同じ対応をとることになります。極力、対面応対に誘導するか、対面確認・電話確認を行った上で電話での回答をすべきです。
ただし、手紙などの文書と違って、どちらかというと、安易な文書になりやすい点は注意する必要があります。特に携帯電話を使った電子メールは、そもそも特有の文体になることが多く、揚げ足とりになる危険性があります。
そこで、電子メールでのやりとりは、クレーム内容には触れず、電話でお話したい旨の依頼やアポを取るなどの事務的連絡事項に限って利用するのが良いと思います。
また、メールは受信されたかどうかが確認できないため、メールを出したお客さまが不安に思っている場合もあるので、なるべく24時間以内にお客さまあてに、受信した旨などの内容でメールを返信するのが得策です。
■掲示板でのクレーム応対のポイント~特殊クレームか不祥事として対応する
掲示板あるいはホームページ(ブログも含む)でのクレームは、クレーム主張者の手から第三者にエスカレートし、匿名ということも手伝って、場合によっては、あることないことまで書かれてしまうことがあります。
このような誹謗・中傷専門の匿名掲示板に対しては、いちいち相手にする必要はなく、「落書き」だと考え無視するのが得策です。特に、言いがかりであれば、下手に反論・交渉などせず、プロバイダーあるいは名誉毀損など法的な手段に訴えるほうがよいでしょう。いわゆる「特殊クレーム」として対処すべきです。
他方、会社にとってクレームの内容につき真摯に対応せざるを得ないもの(商品の欠陥など)は、事実関係を公開し、謝罪すべきものは謝罪するなど誠実な対応をとるのがよいと思います。
ここまできた場合は、会社として専門部署だけでなく経営者の判断が必要になってきます。