■「ケーススタディ:業種別クレーム対応法」(計6回)
【第1回】商品に対するクレーム(流通業)
【第2回】配送ミスに関するクレーム(流通業、通販業)
【第3回】接客応対でよくあるクレーム
(飲食店、物販店、金融業、外食産業、官公庁など)
【第4回】お客さまが一方的に負担を強いられていると感じた場合に
発生するクレーム(建設業、鉄道会社、電話会社、官公庁など)
【第5回】お門違いなクレームへの対応(全業種)【今回】
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【第6回】「自社のミス」が「脅迫まがい」のクレームになった場合(全業種)
【クレーム状況】
あなたは新聞社の広報責任者です。20代の女性からの新聞社へ電話でクレームがありました。
その内容は、「新聞を作る原料として、全世界の森林が毎日伐採されている。紙面はやむ得ないとしても、新聞広告や折り込み広告は許せない。即刻何とかして下さい」というものでした。
お客様は、とうとうと自分の主張を続け、電話は30分間も続いています。
【クレーム発生原因】
会社と全く関係ない訳ではありませんが、「そのことをウチに言われても・・・」というクレームです。
近年、このような「お門違いなクレーム」が増えています。「お客様の声は神の声」とよく世の中で言われておりますが、素直にそう思えないのは、こんなクレームが増えているからではないでしょうか。お客さまが真剣にそのことを伝えたいのか、憂さ晴らしなのかも判然としません。
【クレーム応対のポイント】
実際にはこういう「お門違いな」クレームへの対応方法は正直ほとんどありません。だからといって、若干でも自社・組織の業務が含まれている限り、むげに、クレームを突っぱねることは難しいでしょう。
このクレームは、
1.失礼がないように対応する。
2.ひたすら聴く。
3.最後はやりとりの中で信頼を得て、「あなたが言うならしかたない」
ということで納得して頂くしかないと思います。
【具体的な応対方法】
1.「お門違いなクレーム」を出す方には、なれなれしい言い方やぞんざいな言い方をせず、努めて、冷静に接する事が必要です。
2.応対にあたっては「心情を理解する」ことに尽きると思います。ひたすら聴いて下さい。ただ、二度同じような話が出たり、時間を決めて5分とか10分とか経ったら、「仰ることはよく分かりました、今後生かしてます」と伝えて下さい。
3.それでもダメなら、「自分自身」の共感を伝えて「あなたが言うならしょうがない」というところに持っていくしかありません。
4.最後の手段は応対者交代です。クレーム客が疲れるのを待つのも一つの手です。