クレーム対応の勘所

 【ケーススタディ:業種別クレーム対応法】

クレーム対応の勘所

≪第6回≫「自社のミス」が「脅迫まがい」のクレームになった場合(全業種)

ケーススタディ:業種別クレーム対応法

≪第6回≫「自社のミス」が「脅迫まがい」のクレームになった場合(全業種)

■「ケーススタディ:業種別クレーム対応法」(計6回)

【第1回】商品に対するクレーム(流通業)

【第2回】配送ミスに関するクレーム(流通業、通販業)

【第3回】接客応対でよくあるクレーム
     (飲食店、物販店、金融業、外食産業、官公庁など)

【第4回】お客さまが一方的に負担を強いられていると感じた場合に
     発生するクレーム(建設業、鉄道会社、電話会社、官公庁など)

【第5回】お門違いなクレームへの対応(全業種)

【第6回】「自社のミス」が「脅迫まがい」の
       クレームになった場合(全業種)【今回】
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【クレーム状況】

小規模な日用雑貨のお店A商店からのクレームです。A商店の前で上場企業であるあなたの会社の車が事故を起こしてしまい、事故処理のためにA商店の営業は1時間程度ストップしてしまいました。

その間の休業補償に加えて、「事故が店の前で起こったような店にはなかなか客が寄り付かない。今回迷惑をかけたのだから補償して欲しい」と、総務課のあなたの所に電話がありました。

加えて、日用雑貨を、独占的に自分の所から購入しろとも言っています。


【クレーム応対のポイント】

このクレームは、事故の間の休業補償には妥当性がありますが、それ以外は過度の要求といえます。

こんな場合のクレーム対応のポイントは、

1.当然、明確に自社の起こした問題に対してはきっちり「お詫び」をする。
2.営業ができなかった時間などの事実の確認を行い、後日、正当な補償額を相手に伝える。
3.それを超えての要求の場合、弁護士、警察と相談する。

ということになります。


 【具体的な応対方法】

1.まず、自社の起こしたミスには、誠意を持ってきっちりとお詫びをして下さい。

2.その上で、相手に店が開けられなかった時間、通常の売り上げ等について、正確に事実確認をして下さい。補償額についてはその場で決めず、後日、相手に電話をして、補償額を伝えましょう。相手の勢いに負けて、言うままにならず、冷静に対処して下さい。

3.あくまで推定ですが、A商店の1時間程度の営業休止では推定損失金額はせいぜい数万円から数十万円であると思われます。それを超えた金銭的要求は、「脅迫」に当たる可能性が高いので、迷わず弁護士か警察に相談して下さい。「謝るべきところは謝る」「出来ないことは出来ない」という、毅然した対応をして下さい。


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