■クレーム対応が上手に出来ない3つの理由
皆さんは、日々仕事の中でさまざまなクレームに直面していると思い
ます。弊社では、実際に組織で発生したクレーム事例をベースにケース
スタディを作成し、クレーム対応をロールプレイング形式で実施するのを
特徴とする研修会社です。開業以来、官公庁、建設、外食、コール
センター、医療系などあらゆる業界で、多数の方々に向けて、クレーム
対応研修を実施して参りました。
そんな中で、さまざまなクレーム対応を実際に見てきましたが、どうも、
クレーム対応が上手に「出来ない」方に関しては、共通する3点ほどの
ポイントがある事が判明しました。
まず第1に、「困っている事実に対して、お詫びできない」。
第2に、「顧客のクレームをがまんできず、話してしまう」。
第3にクレームが発生している「事実の確認ができない」ということです。
突然発生するお客様のクレームですから、上手に対応できないのは
当然です。ただ、予測可能な研修の中でさえ、なかなか現実には
できないようです。
■事例から見る、下手なクレーム対応
以下の事例について少し考えてみます。こんな事ってよくありませんか?
客:「どうしてビール1杯出してくるのにこんなに待たせるのか?」
店員:「お客様が多いもので・・・」
住民:「夜間工事の音がうるさくて眠れない。なんとかしろ!」
工事会社:「工事をする事は前々からお知らせしていた筈ですが・・・」
この2つのケース共、お客様のクレームに対して、正面から受けて反応
できていません。人として、「困っている」人がいたら、同情する事はごく
普通の事です。ましてや、自社の商品・サービスを使っていたり、自分の
仕事のせいでお困りであればなおさらです。
ただ、現実には、言い訳が先行したり、ひどい時には黙りこくったり、
お客様を無視したり、ふて腐れている様に見えたり、(必死に耐えて
いるのか?無関心なのかは分かりませんが・・・)本人にその気が
無くても、その状況で、お客様の怒りは最初より何倍もヒートアップ
しますよね。そんな状況に陥っている方を大勢見かけます。
■お困りの事実に対して、お詫びをする
では、どうすればいいのでしょうか?そんな状況であれば、まず「お困りの
事実に対して、お詫びをする」のです。
「お詫び」をする事は自社の非を全面的に認める事とは違います。
「お詫び」をする事は、お客様の「お困りの点」に同情する事なのです。
この点があまり理解されていません。これができるかどうかが、クレーム
対応上達の第一歩です。
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