【基本手順】
基本手順 【2-3】
今回は、お客様の話を上手に「聴く」ためのポイントをお伝えして
いきます。このポイントを押さえて「聴く」ことで、お客様の話す
「ペース」を作りだすことができます。どんなに怒っていても、
自分の胸のうちを話していただけるはずです。
■「あいづち」と「うなずき」で「承認された」という意識を芽生えさせる
「はい」「よくわかります」「ごもっともです」・・・など、お客様の話は
黙ったままではなく、「あいづち」や「うなずき」を入れながら
聴きましょう。お客様が自分の話をしっかり聞いているという印象が
強くなります。ただし、うなずき過ぎは逆効果です。
話の40~50%程度の部分にうなずきましょう。
■「復唱」でお客様の話を理解していることを示す
「復唱」は、お客様の話の確認だけではなく、相手の言葉の
一部(キーワードになる言葉)をそのままお客様に投げ返すことで、
相手に「聴いていますよ」という同調や共感の心情を表す
意味もあります。
例えば、お客様が「○○が×個届いてないんだけど」と言われたら、
「ご迷惑をおかけいたしております。○○が×個お届けされていない
ということでございますね」と答えるとお客様も自分の話を理解
してもらえていると安心します。
また、自分の言った言葉を復唱されることで、「言葉にしてみると、
たいしたことではないな」と、お客様が冷静に考え直してくれることも
あります。
■「間」の取り方
質問を投げかけた後に、お客様に考えていただく「間」を作りましょう。
一つの区切りができて、冷静に内容を反すうしていただくことが
可能になります。
■「クッション言葉」を使用する
クッション言葉は、相手への心遣いを表すやわらかい表現をすること
によって、相手にとってその内容を受け止めやすくする言葉です。
クレーム対応の際は、お客様が冷静ではない場合が多いので、
「クッション言葉」の活用が効果的です。「クッション言葉」の種類は
たくさんありますが、よく使用する例として以下のものを覚えましょう。
1.お客様にご協力を仰ぐ場合、お手を煩わせる場合
「お手数ですが」「お手数をおかけしますが」
2.お客様に事情を伺う場合
「お差支えなければ」「もしよろしければ」「恐れ入りますが」
3.お客様に申し上げにくいことを言う場合
「申し訳ございません。あいにく・・・」
4.こちらから何か提案をする場合
「もしよろしければ」
5.お客様の言葉が聞こえなかった場合
「恐れ入りますが」
また、「お詫び」の言葉と同様、「聴く」ポイントも、日常的に練習して
慣れておかなければ、コミュニケーションが不得手な人には
難しいものです。あいづちや、うなずきは、職場の同僚や家族との
1対1の会話においても練習できます。ぜひ日常的に練習して、
上手に「聴く」ことに慣れましょう。
上手に「聴く」ことは、練習して慣れることで、体でリズムを覚えれば
自然とできるようになるものです。たとえばあいづちの練習としては、
自分の話をはさまず、あいづちのみで、相手に3分間気持ちよく
語ってもらう、などの練習が効果的です。また、うなずきに関しても、
1対1の会話のなかで、自分の話をはさまず、深いうなずきのみで、
相手に3分間気持ちよく語ってもらう練習が効果的です。
☆次回に続く。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方