クレーム対応の勘所

 【クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34】

クレーム対応の勘所

お客さまがたらい回しをされてクレームになったら

クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34 【11】

お客さまがたらい回しをされてクレームになったら

クレームは決してなくなりません。これはあらゆる業界を通じて共通しています。日常的に発生するクレームの多くは、一定の手順を覚え、お客さまの心情を理解し、冷静に対応すれば、必要以上にあわてる必要のないものです。それどころかしっかりしたクレームの「作法」を身につければ、クレームを自分の味方にすることもできます。

◇9/17出版!「クレーム対応の基本がしっかり身につく本」<改定版>

今回の改訂では、「お客さまとの円滑なコミュニケーションの方法」や、みなさまからのご質問の多い「激しく正当性を主張されるお客さまへのクレーム対応」「クレームeメール対応」を新たに追加しました。

前回の読者の方にも、初めて本書を手にされる方にも、新しい気づきを得ていただけることと思います。この出版を記念いたしまして、その本の一部をメルマガにてご紹介いたします。

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●事例● 電話の転送でクレームに

お客さまがパソコンの設定方法がわからずサポートデスクに電話をされましたが、対応部署が違うと言われて電話を転送されること2回。引き継ぎもうまくいっておらず、その都度、お客さまが同じ状況説明をさせられました。その上、やっとつながったオペレーターの説明もわかりづらかったため、お客さまのお怒りを買いました〈パソコンヘルプデスク〉。
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■まずは、おかけしたご負担への謝罪から

お客さまは、説明書に書かれているヘルプデスクに電話をすれば、自分の抱えている問題を解決してもらえると期待しています。

しかし、お客さまが問い合わせ先をよく確認していなかったり、組織内の連携が悪いために、お客さまがその都度同じ説明を求められクレームになることはよくあります。このようなケースでは、まず「引き継ぎが不親切でお客さまにご負担をおかけしたこと」を謝罪します。そして、大変な思いをされたお客さまに「共感」しながら、これまでの経緯をお聞きします。

■原則として電話の転送は1回まで

原則、電話の転送は1回までです。お客さまの不注意で番号をかけ間違えている場合であっても、その点は変わりません。

自分の業務知識、組織内での連携を強化し、1回の転送でお客さまの問い合わせにお答えできる部署につなぎ、お客さまに同じ説明は二度とさせないという気持ちで、丁寧な引き継ぎを行うべきです。

たらい回しは厳禁ですが、一定時間(10~20分)を経過しても終了しそうにない場合は、上司もしくは先輩・同僚に代わることでより早く解決につなげられる場合があります。

■折り返し電話を心がける

あまりお話が長くなる場合は、折り返し電話も有効です。いったん電話を切って折り返すことで、お客さまも応対者も冷静になれるからです。

また、こちらの都合でお待たせする場合、お客様にとって受話器を手にして待つ時間はとても長く感じられるものです。フリーダイヤルでない場合、特に携帯電話のときは、秒単位で金額が高くなります。保留音などでお待たせせず、こちらからかけ直すことを心がけましょう。

折り返し電話をする際は、具体的にどのくらい後に電話をするかを告げ、お客さまの応諾(おうだく)を取ることが大切です。


☆次回もお楽しみに。


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