【クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34】
クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34 【28】
クレームは決してなくなりません。これはあらゆる業界を通じて共通しています。日常的に発生するクレームの多くは、一定の手順を覚え、お客さまの心情を理解し、冷静に対応すれば、必要以上にあわてる必要のないものです。それどころかしっかりしたクレームの「作法」を身につければ、クレームを自分の味方にすることもできます。
◇9/17出版!
今回の改訂では、「お客さまとの円滑なコミュニケーションの方法」や、みなさまからのご質問の多い「激しく正当性を主張されるお客さまへのクレーム対応」「クレームeメール対応」を新たに追加しました。
前回の読者の方にも、初めて本書を手にされる方にも、新しい気づきを得ていただけることと思います。この出版を記念いたしまして、今週もその本の一部をメルマガにてご紹介いたします。
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●事例● 高額な補償金を請求されたケース
当社の商品を購入したお客さまから、購入早々、商品が壊れているとクレームの電話が入りました。電話の口調から、暴力団関係者であるような気がします。ものすごい剣幕で会社まで謝りに来るように言われたので、一人で謝りに行きました。事務所の中で複数の男たちに囲まれ、罵声が響く中、高額な補償金を要求され、応諾する書面を書かされました〈小売業〉。
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このような場合のクレーム対応の基本は、次の7つです。
■暴力団員に対するクレーム対応
(1)相手のなわばり(事務所など)に入らない
先方の事務所などのテリトリー(なわばり)に入らず、自社会議室・応接室で応対します。
(2)数で負けない
相手より多い人数で対応し、数で負けないことを心がけましょう。
(3)あいまいな返答はしない
正確な返答を心がけ、その場しのぎのあいまいな返答を避けます。すぐに返答できない場合は、期日を示し、日を改めて回答。どうしても無理なことは、きっぱり断るようにします。
(4)書類作成、書名・捺印は絶対に避ける
相手から要求されても、むやみに書類などを作成、署名・押印しないことが大切です。
(5)会話を記録する
記録はできる限り正確に取ります。記録役の人物を立て、会話を録音するとよいでしょう。
(6)冷静に! 挑発に乗らない
何を言われても冷静に応対するように心がけ、挑発などに乗らないようにします。
(7)違法行為には警察と連携
違法行為があった場合は、警察と連携(連絡・相談)を取ります。どのような理由があっても、相手が金品を要求すれば恐喝罪に問うことができます。
金銭的な要求があった場合、解決を早めようとして安易に従うと、何度も同じようなクレームを言われて、金銭を要求されるおそれがあります。自分だけで判断せず、上司や法務担当部署と相談し、恐喝まがいの態度を取ってきた場合は、速やかに警察に相談するようにしましょう。
☆来週もお楽しみに。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方