【クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34】
クレーム対応のイロハからお詫びメールまで押さえておきたいポイント34 【34】
クレームは決してなくなりません。これはあらゆる業界を通じて共通しています。日常的に発生するクレームの多くは、一定の手順を覚え、お客さまの心情を理解し、冷静に対応すれば、必要以上にあわてる必要のないものです。それどころかしっかりしたクレームの「作法」を身につければ、クレームを自分の味方にすることもできます。
◇「クレーム対応の基本がしっかり身につく本」<改定版>
今回の改訂では、「お客さまとの円滑なコミュニケーションの方法」や、みなさまからのご質問の多い「激しく正当性を主張されるお客さまへのクレーム対応」「クレームeメール対応」を新たに追加しました。
前回の読者の方にも、初めて本書を手にされる方にも、新しい気づきを得ていただけることと思います。この出版を記念いたしまして、今週もその本の一部をメルマガにてご紹介いたします。
■「お詫び状」には細心の注意が必要
仕事上のミスで取引先やお客さまにご迷惑をおかけした場合、ミスを犯した担当者は、こちらの誠意を示し、相手先との関係悪化を最小限に抑えるために、「お詫び状」を出します。
そのトラブルに対して相手先は強い不快感や不信感をもっているわけですから、お詫び状の書き方には細心の注意を払う必要があります。書面で出すことを重く受け止め、間違った書き方をしてしまった場合、さらに大きなトラブルに発展してしまうおそれがあることを、しっかりと肝に銘じておきましょう。
お詫び状を書くときの重要なポイントは5つです。
■ポイント1~すぐに
クレーム発生後は迅速に対応することが必要です。お詫び状は正式な文書であるという特性があるため、常識的に2日以内に送付するのが望ましいでしょう。組織内の連絡体制や意思決定システムを普段から整備しておくことも必要です。
■ポイント2~しかるべき立場の人が
お詫び状を実際に書くのは、ミスを犯した担当者の仕事です。ただし、お詫び状は組織を代表して相手先に謝罪の意を表するもの。謝罪の差出人としては、しかるべき立場にある責任者の氏名を記さなければなりません。自分が責任者である場合は、自分の氏名を記します。
■ポイント3~先方のしかるべき立場の人に
お詫び状は、組織を代表してお客さまや相手先の組織へ誠意を示すという意味をもっています。宛名は、お客さまや相手先のしかるべき立場にある人の氏名を記します。
■ポイント4~こちらの落ち度をきちんと認め
必要十分な検証を加え、トラブルに至った事実関係と、当方の落ち度や責任の所在を把握。その上で謝罪するべき点について、ことの経緯を含めてはっきりとお詫びします。
誰がどのようなミスをしたか、具体的な事実経過を書きます。この部分であいまいな書き方をしてしまうと、受け取った側も納得できませんので、気をつけましょう。
ただし、くどくどと言い訳がましい書き方をしてはいけません。冷静に事実関係を見つめ、ミスの原因を把握しているという態度を示すことが必要です。
■ポイント5~再発防止の具体策を入れる
二度と同じミスを犯さないため、今後の対処方法や再発防止策を盛り込みます。社内体制の整備やチェック体制など、現時点で固まっている対応策を具体的に書きます。
☆次週はお詫びの文例をご紹介します。お楽しみに!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方