下記の状況において、お客さまの心情を想像してください。また、お客さまに対し、どのようにアプローチをすべきかも考えてください。
【ケース】
あなたはレストランのホールで働いています。20代女性のお客さまが、小さなお子さまを1人連れて、ランチを召し上がっています。すると、お子さまが大きな声で泣き始めてしまいました(今日は平日の昼間で、ビジネスパーソンのお客さまも多くご利用されています)。この時の、20代女性のお客さまの心情とはどんな状態でしょうか。また、それを踏まえて、どのようにアプローチすべきでしょうか。
■お客さまの心情を推測してみましょう
・ビジネスパーソンが多い中で、子どもが泣き出してしまい、いたたまれ
ない気持ち
・周囲に迷惑をかけてしまっていることへの申し訳なさ
・せっかくランチを楽しみにきたのに、ゆっくり楽しめないことへの残念さ
・わかってはいるが、どう対応していいかわからない
■クレームに発展するNG対応とそのポイント
やってしまいがちで、決してやってはいけないNG対応があります。
困った表情で「お客さま・・・あの・・・他のお客さまの迷惑となりますので・・・」と切り出してしまうことです。
別室対応をすすめる場合においても、上記のような対応ですすめると、「自分も客だ!」という感情がわいてしまいます。また、いきなり解決策から提示するから、こじれてしまうもの。
まずはいかにお客さまの心情を理解し、それに相応しい対応ができるかを考えましょう。「お料理は楽しんでいただいていますか?」など、さりげなく声をかけ、お客さまがお困りの様子だったら、それに対する提案として別室対応をご提案します。
「自分が周囲に迷惑をかけているのでは」という気持ちは、お客さま自身が一番持たれている。その心情を理解した対応が望まれます。
クレーム対応に限らず、お客さま対応の基本は、まず「お客さまの心情を理解すること」です。お客さまの状況・お気持ちを踏まえた対応が取れていたら、クレームには発展しなかったというケースがたくさんあるのです。
■お客さまが困っている事実に対して、その心情を理解し、共感する
最初に目指すのは「お客さまに冷静になっていただくこと」です。困っているお客さまに対して「共感」を示し、気持ちを落ち着けていただきます。お客さまのお気持ちを無視して問題の解決に踏み込もうとすると、それが更なるクレームの激化に繋がってしまいます。いきなり解決してしまおうとせずに、まずはお客さまが困っている事実とその心情を理解し、「声をかけること」です。
☆次回もお楽しみに!
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方