クレーム対応の勘所

 【困難クレームと向き合う】

クレーム対応の勘所

対応を切り替えなければならない場合

困難クレームと向き合う 【7】

対応を切り替えなければならない場合

■法律で「してはならない」ことを要求されたら

残念ながら、法律上対応できないことを要求してくるお客さまもいらっしゃるのが事実です。そして、お客さま本人も、「簡単にはできない」ことを知っています。それを知った上でクレームを言ってくるお客さまの心理は次の3点です。

◇違法な要求をするお客さまの心理

(1)あわよくば得したい~「簡単にできない」と知っているが、できることなら「得をしたい」と思っています。

(2)本心を隠すために怒る~激昴した姿を見せ、腹の内の意図を知られまいとしています。

(3)八つ当たり的な怒りをぶつけている場合もある~どうしようもない怒りをぶつけてこられる人もいます。

このような状況のクレーム対応の基本は、まず、こちらが聞き役に徹し、相手に話すだけ話させて、矛盾点や疑問点に答え、最後にお客さまに「しかたがない」「この人にこれ以上言っても無理だ」と思っていただくことが基本です。あせらず、かつ、毅然と対応するのがポイントです。

◇対応のポイント

(1)とにかく聴き役に徹する

心情理解、共感を示しながら、お客さまの気持ちが収まるまで聴きます。しかし、要求は受け入れられないので、そこに関しては毅然とした態度で応じます。

(2)上司に対応してもらう

どうしても納得してもらえない場合は、上司に代わってもらいます。上司に代わることで、お客さまに達成感を感じさせます。

(3)最後は警察に相談


■暴力団員と思われる人からクレームがあったら

まず、相手が暴力団関係者である疑いがある場合には、住所、氏名はもちろん、車両番号や電話番号等、相手の身元を確認できる情報を収集します。実際に相手が指定暴力団員であれば、不利な行為を受けた際に暴力団対策法が適用されるため、対応方法は大きく変わります。

◇対応のポイント

・相手のなわばり(事務所等)に入らず、自社会議室等で応対する。
・相手より多い人数で対応し、数で負けない。
・あいまいな返答はしない~すぐに返答できない場合は期日を示し、日を改める。その場しのぎの回答はしない。
・要求されても、書類作成、署名・捺印は絶対に避ける。
・会話の記録を取る~記録役の人物を立てる。会話を録音する。
・冷静に対応し、挑発に乗らない。
・違法行為には警察と連携(連絡・相談)する。


☆次回もお楽しみに!

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