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人事マネジメントのパラダイム転換

【01】

人事マネジメントのパラダイム転換

◇上林 憲雄氏(Norio Kambayashi)◇

  英国ウォーリック大学経営大学院ドクタープログラム修了後、
2005年神戸大学大学院経営学研究科教授、経営学博士。
専攻は人的資源管理、経営組織。

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■人事労務から人的資源へ

前回までは,戦略的に物事を考えることの基本的な意味とコツについてお話ししてきました。今回から数回は,戦略と関係の深い人事マネジメントのあり方,とりわけ人事マネジメントの発想法の変化について考えてみることにしましょう。

人のマネジメントの呼び方は,これまで我が国では長らく人事管理や労務管理と称されてきました。周知のように,この両者を併せて人事労務管理と呼ぶこともあります。この人事労務管理という用語に代え,昨今では「人的資源管理」(Human Resource Management:HRM)という用語が使われ出し,実務界でも学界でも受け容れられるようになっています。1990年代初頭のことです。


■人事から人材・人財へ

従来,企業の現場では,人のマネジメントを担当する部署の呼称は殆どの場合「人事部」でしたが,90年代以降, HR部や人材部,人財部など,実に多様な名称が使われるようになってきています。筆者が勤務する大学の授業科目名でも,1999年にこの「人のマネジメント」領域の授業科目の名称が,それまでの経営労働論から人的資源管理論へと変更されました。この科目名称の変更に関連し,興味深い事実があります。労働や労務という用語が科目呼称に入っていた時代にはこの科目を選択する受講生はそう多くなかったのですが,人的資源管理という呼称に科目名が変わった途端に,講義内容は大して変えていないにも拘わらず,受講しようとする学生さんの数が急増しました。それだけ,この両者では若い人たちが受け取る印象が異なるということでしょうか。


■明るく楽しい仕事?

何人かの受講生に尋ねてみたところでは,労働や労務といった「労」の字が入っていると,工場で肉体労働をしているような,つらくてしんどい,暗い仕事というイメージがあるが,人的資源というと,明るく楽しい働き方というイメージがある,ということのようです。では,人事労務から人的資源に名前が変化することで,実際のところ仕事内容は「明るく」なっているのでしょうか?




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