就活の3点セットといえば、「自己分析」「業界研究(企業研究)」「インターンシップ(職業訓練)」とのことですが、この中で、最も力を注いでいただきたいのが、「業界研究(企業研究)」です。
今回は、「業界研究(企業研究)」を念頭に情報収集の留意点をご紹介しましょう。レポートや論文の情報を集めるのにも役立ちますし、社会人になってからも役に立つ方法です。
■情報が多ければ多いほどよいわけでない
まず、ネットの時代だからこそ気をつけていただきたい点は、情報が多ければ多いほどよいわけでないということです。情報の洪水で正しい情報の選別に時間がかかりすぎるからです。情報が多すぎると直観や直感に頼り誤ることがあります。実は、20%の重要な情報が情報の価値を決めているといってもよいと思います
■全体を鳥瞰する
では、重要な情報をアクセスするにはどうしたらよいでしょうか?まずは、全体像を知ることです。企業研究でしたら、企業を知る前に業界を知ることです。
どのような業界があってどのような会社があるかをざーっと見てみます。業界の歴史、ビジネスモデル(儲けのしくみ)を押さえたうえ、規制緩和・グローバル化の時代にあってどのような展開をしていくかを読みとることです。
ここで注意していただきたいのは、ネットには、無料の業界分析・企業研究がありますが、広告宣伝ですので鵜呑みにしてはいけません。むしろ、お金をはたいて、昔ながらの業界研究本を読むのをおすすめします。
お金を出す以上、モトを取る必要がありますので、真剣になるのではないでしょうか?
■仮説を立てて情報を集める~比較のモノサシを持つ
通常、限られた時間かつ限られた情報で判断することになります。このようなとき、仮説を立てて情報を集めるのが効果的です。
具体的には、業界比較、企業比較の際、どのようなモノサシを重視するかです。経営理念あるいは企業の株主・投資家情報という経営指標で比較するのもよし。OBを比較するのでもよし。自分が企業を選ぶ際に重視するものです。これの裏返しが実は自己分析になります。レポート・論文では、主張・判断の軸になります。いずれにしろ、比較のモノサシなしでやみくもに情報を読んでも意味はありません。
■仮説を検証する~現場・現物・現人
最後に仮説を検証することになります。極力、自分の目で、現場・現物・現人を確認することです。企業研究でいえば、会社などの現場、商品・サービスなどの現物、社員(OB)お客様の反応などの現人です。往々にして、ネットや書物の知識とこれら3現とはギャップがあります。
☆次回もお楽しみに。