■"伝わる"志望動機が書けない
自分の就職活動を振り返ってみると、かなり苦戦していたと思います。エントリーした会社は約40社。ある会社の選考が進んだかと思えば、別の会社に落ち・・・。まさに一進一退の繰り返しでした。
選考方法もエントリーシートにグループワーク、筆記テストなど様々でしたが、どれもこれも苦手なものばかり。
特に苦労したのがエントリーシートや面接の際に必ず問われる『志望動機』を考えることでした。なんせ40社分も考えなければいけないので、毎回非常に頭を悩ませていました。試行錯誤し考えても面接官の方の共感を頂けないこともしばしば。
しかし、多くの面接を経験するうちに、面接官の方に納得していただける『志望動機の構成のコツ』を理解できたような気がします。
■安易に成長という言葉を使わない
就職活動初期の頃、とある人材系の会社の面接を受けた時、面接官の方から厳しいツッコミを受けたことがあります。
「君はうちの会社のどういったところに興味を持ったの?何がやりたいの?」
「私は社会人として成長していきたいと考えています!若手に仕事をまかせてくださる社風の御社でなら、他の人よりも早いスピードで成長できると思いました!」
「今の学生ってみんな成長、成長って言うよね。その他にうちの会社の魅力ってないの?」
「えーと・・・」
以上が面接官との実際の会話ですが、これでは企業側から見ると「この学生独自の考え方」がまったく伝わってきません。今の学生は「自己成長」という言葉を使いたがる傾向にあると、何人かの人事担当者の方からお聞きしました。安易に成長という言葉を持ってくると、他の学生の中に印象が埋もれてしまう危険もあるでしょう。「私は将来社長を目指します!だから成長したいんです!」ぐらいインパクトのある理由であれば別かもしれませんが・・・。また、「企業風土」などをを志望動機のメインにしてしまうと、「うちの会社のことを良く理解してないのでは?」と面接官の方に思われてしまうでしょう。
■企業と「私」の共通項を探す
このような失敗から、まず「自分がやりたいこと」の明確化、つまり自己分析から始める必要があると学びました。そして、自分のことだけでなく、企業のことも理解した上で志望動機を述べるとより訴求力が増します。
(1)自分がなぜその業界を目指しているのか考える。
(2)自分が将来どのような社会人になりたいか考える。(働き方や、最終的な目標など)
(3)志望する企業の特徴を挙げ(10個程度)、企業と自分の共通項(やりたい事や価値観など)を見つける。
この3点を意識し、志望動機のベースを作っていくと、説得力のある志望動機が作れると思います。
■「業界→会社→経験→展望」の順に述べる
さらに、いくつか面接を重ねるうちに面接官の共感を得る「志望動機の構造」発見しました。
(1)なぜこの業界を志望しているのか?
(2)なぜこの会社に興味を持ったのか?
(3)(1)、(2)を考えるきっかけになった体験談
(4)自分がこの会社でどういう風にがんばっていくかという意気込み
この順番で話をすると、随分と分かりやすく伝わっていきます。また、志望動機を書くときは、相手がぱっと聞いた時に、すんなり内容が入ってくるかよく確かめるようにしてください。友達や両親、キャリアセンターの職員の方に何回か口頭で伝えてみると良いでしょう。
就職活動を通じ、自分の意見を述べる際の一番のコツは、「企業の視点から見て」言いたいことが本当に伝わってくるのか常に意識しておくことだと思いました。みなさんもぜひ今後の就職活動の際には意識するようにしてみてください。
☆次回もお楽しみに。
「きみは営業に向いてない」
周りの人にさんざん言われていながら入社早々営業担当になってしまった中島が伝える、営業の頑張り方