就職活動中の誰もが手にする "ノウハウ本"。就活を成功に導いてくれる魔法の本など存在するわけもないのに、それに頼りすぎてはいないでしょうか?
ここに登場する2人の「採用」のプロは"ノウハウ本"に洗脳されてしまった就活生をイヤと言うほど見てきました。そんな彼らが「採りたい人材」「採用側からみた就活」について、誰も教えてくれなかった本音を語ります。
【学生の疑問】
就活サイトやホームページなどで企業の情報をリサーチしました。しかし、どこまでが表向きで、実際のところはどうなのかということが判断できませんでした。
■「怪しい会社?」と思ったら、離職者の意見を聞け!
どんな企業の情報も簡単に手に入る時代ですが、限られた就職活動の時間を有効に使うため、実際に就職してみたら失敗だったということにならないようにしたいものです。そのためには、選んではいけない企業を自分自身で見抜かなくてはなりません。
S田「どんな会社は選んではいけないと思いますか?」
M山「ベンチャー企業だと思って入ってみたら、ベンチャーマインドのないただの小さな会社とか・・・。」
S田「新卒が3年以内に100%辞めてしまうブラックな企業とかも結構ありますよね。でも、その手の会社はダメな部分を隠すのが上手いから、大学生にはなかなか見抜けないところなんですよね。」
M山「見抜く方法はありますかね。」
S田「ひとつは『矛盾点を探す』ということですね。例えば、会社の沿革で採用人数と従業員数や事業規模がフィットしているかをみると、隠しきれていない部分が見つかる場合がありますよ。」
M山「あとは、怪しいと思ったら『転職サイト』を見るのはどうでしょう。元従業員のクチコミが赤裸々に書いてあったりしますからね。」
S田「『○○会議』とかね!」
M山「あのサイトの評価は鋭いところをついていますよ。超人気の有名企業が5点満点の1.9点だったので、疑問に思ったのでクチコミを読むと、社内の古い体質に優秀な人材が離職していくという現実が書いてありました。」
S田「辞めた人がその会社をどう見ていたかという視点はいいですね。辞めた人だけのコミュニティがある会社ありますよね。「UPorOUT」で離職者は多いものの「辞めてもなお会社を愛している」人が多い会社は理想的ですね」
【学生の疑問】
いくつかのセミナーに参加しましたが、実になったものとそうでないものがありました。なぜでしょうか?
■就職セミナーが実になるかどうかは本人次第
M山「企業が『就職セミナー』をなぜ開催するかということを考えると、何か目的がありますよね。青田買いなのか、広告パンダとしてなのか、または儲けようとしているのかなど、そのあたりはきちんと把握して参加すべきですね。」
S田「私は就職セミナーで登壇する機会がありますけど、学生自身にも目的の違いを感じますね。『ただ参加しないと不安だから』という学生もいれば、『明確な問題意識を持って来ている』という学生もいます。後者の場合は、質問の量と質が明らかに違いますね。」
M山「セミナーのカテゴリーにもよりますが、就職セミナーが実になるかどうかは、あくまでも本人次第ですね。仲間に会いに行く程度の割り切りも必要かもしれませんね。」
★来週もお楽しみに