■報告書内容の注意点
1.内容に欠落・誤認がないこと
報告書は、内容に欠落・誤認があると役に立ちません。事実を正確に把握し、正確に記載することが重要です。下記のような項目を、報告書から漏らしたり、勝手に解釈して事実誤認しないことが重要です。
・数字(金額、日時、時期、数量 等)
・固有名詞(商品名、場所、名前 等)
・単位(千、万、円、ドル 等)
・相手の意志(反対、賛成、購入する、購入しない 等)
また、読み手に「悟ってもらおう」ということは基本的に、考えません。
相手は、自分の文書を「最も批判的に読む」と考える方が良いです。自分に都合良く相手が解釈してくれることはほとんどありません。報告書を書き上げたら、妥当かどうかを確認してください。
2.同じ内容はまとめて書く
3.希望的観測は厳禁
4.業務上、書くべき事は必ず書く(業務を知る)
5.報告書の中に「課題は何か?」が明確に書かれている
■それ以外の部分の注意点
1.宛名
役職の後に「殿」をつける組織とつけない組織がある。組織としての書き方を上司・先輩に確認すると良い。
2.氏名の記入と押印
報告書には自分の部署と名前を書いて、押印する。その際、印はまっすぐ(またはやや左向き(お辞儀をしているように?))に押すこと。
3.照会先電話
自分の名前の下に、内線表示などの連絡先を書く場合もある。
4.項番のつけ方
・「1」→「(1)」→「a」
・「1」→「1-1」→「1-1-1」など、これも、組織によってルールが決まっているので、それにしたがって書く。
5. 所見(所感)
「所見」は、記す場合と、そうでない場合がある。「所見」は、伝えておきたい自分の意見がある場合や、先方の表情や態度など、場の細かなニュアンスを報告した方が良いと思った場合に、1文程度にまとめて書く。「所見」には自分の意見が入っても構わないが、極力、自分の主観や推測を入れないようにする。報告書は"事実"を報告するものなので、特に希望的観測は入れないほうが良い。
6. 添付資料
添付資料がある場合は、最後に日時・タイトル・ページ数を書く。資料には、ページ数を明記し、「別紙1」「別紙2」などのように番号を表示しておくとわかりやすい。
■提出を受ける側から見た報告書のポイント
上司は、報告書を読んだ後、次の行動にいち早く、そして確実に移りたいと思います。そのために、「報告書は早く欲しい」「課題は何か?を明確に書いて欲しい」と思っています。なお、課題を明確に書くためにはしっかりと「業務」を知っていないと書けませんので、文書は「仕事を写す鏡」といわれます。
☆次回はビジネス文書シリーズの続き、提案書作成についてお話します。
お楽しみに!