プロジェクト・マネジメントの要諦は、セルフ・マネジメントです。セルフ・マネジメントの要諦は、P.F.ドラッガーも指摘するように、タイム・マネジメントとなります。数ある経営資源の中で、時間だけが有限だからです。本稿では、時間を有効に活用するためのポイントを検討してみたいと思います。
■朝~早朝出勤で仕事に集中
朝の1時間は、昼の数時間に匹敵します。プロジェクトにまい進するためには、早朝出勤が欠かせません。出来れば始発で出勤しましょう。チームメンバーが出勤するまでに、落ち着いて今日一日の段取りを組み終わっている必要があります。気の滅入る重たい仕事も、朝一番の段階で「えいやっ」と手を付け始めることが肝心です。手を付け始めた段階で、仕事は半分終わっています。気持ちに焦りが無い点でも、進捗は早いでしょう。早朝は、プリンタも自分一人で占有できますし、周囲からの差し込み作業にわずらわされることもありません。思い切り仕事に集中しましょう。
■運動~屈伸だけでも思考は活性化!
PMは運動不足におちいりがちです。一般的に仕事がPMを運動したくとも出来ない境遇に追いやります。しかし、良い仕事をするためには、運動する時間を確保する必要があります。筋肉を屈伸させることで、思考は活性化します。カントも散歩は欠かしませんでした。
■仕事を手放す
部下に出来る仕事は極力部下に落とし込みましょう。日本では伝統的にマネージャーが仕事を抱え込む傾向があります。仕事を手放すことは、自身の存在意義を失うようで怖いからです。しかし、これからの時代のマネージャーは、より大きな視点で物事を捉える必要があります。今抱えている仕事はどんどん部下に引き継がせ、マニュアル化し、誰でも作業できるよう情報を共有化しましょう。仕事を工夫し手分けして進めることで時間を作り、その時間で運動をしたり、より大きな視点に立った仕事に着手しましょう。
■重要だが緊急に対処する必要の無い仕事にフォーカスを当てる
重要ではないが緊急に対処する必要のある仕事は部下に任せ、重要だが緊急に対処する必要の無い仕事にこそ、マネージャーはフォーカスを当てる必要があります。それが、大きな枠組みでの段取りの変革となります。
■不要なものを手放す(選択と集中)
現代社会は不要な物事であふれています。不要な物事にこだわることが、時間のロスにつながります。こだわりを手放し、シンプルであることを目指しましょう。ToDoリストを週に一度見直して、不要な作業は消し込みましょう。週の終わり(金曜日)が整理するのに良いタイミングです。力は分散すると弱まります。選択し、重要な作業に力を集中します。
■総括~まずは行動から変えていく
現場を変えたい場合、行動と精神とどちらから先に着手すべきでしょうか?答えは、行動から先に着手すべきと私は考えます。理念や心構えなどの精神的なものは、後から付いてきます。やる気は待っていても永遠にやってきません。頼りない部下も、役割を与えることで心構えが変わります。行動をフレームワークに当てはめ、強制的に事実を積み上げることで、プロジェクトは進みます。精神の変革を待っていては機会を逃してしまいますので、まずは行動を正すと良いと思われます。
☆次回もお楽しみに
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