事業継続計画(BCP)は、「災害の大きさ」で優先順位をつける防災計画と違い、「復旧すべき業務」で優先順位を決めておくのが特徴です。それでは、どのようにして、優先的に復旧すべき重要業務を選定するのでしょうか。以下に一般的な取り組み方法をお伝えいたします。
■重要業務の洗い出し
イメージがしやすいように、まず皆様の「部署(職場)」という広さで、「最も重要な業務」を3つ挙げてみてください。(なお、重要業務は、主業務で、主業務を支援したり補完したりする業務ではないので、注意してください)。
どの業務を重要と位置づけるか、難しくありませんでしたか?ここでヒントをお伝えいたします。
重要業務を洗い出す際、以下の視点で考えてみてください。
・会社の売上げに最も寄与している事業は何ですか?
・商品の納期、顧客と約束しているサービスの提供時間等、期限が定め
られている事業のうち、その延滞があなたの会社に与える損害が最も
大きい事業は 何ですか?また、その事業は、どの程度の遅延時間ま
でならば許容されますか?
・会社に課せられている法的または財政的な責務はありますか?ある場
合、それを満たすためには、どの事業が必要ですか?
・市場シェアや会社の評判を維持するためには、どの事業が重要です
か?
上の内容に当てはまれば当てはまるほど、会社にとって重要な業務であるといえます。
■重要業務ごとの経営資源(リソース)を推定
自分の「部署(職場)」で最も重要な業務3つを挙げられましたでしょうか。それでは次に、先に挙げた3つの重要業務それぞれにつき、人・モノ・サービス・情報・カネの5つの要素から、業務遂行に不可欠な経営資
源(リソース)を考えてください。